住宅ローンの借り換えを検討しています。固定金利と変動金利どちらがいいでしょうか?

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まねっぴに質問

私は40代 男性 会社員です。妻と子ども2人の4人家族です。10年前に借りた住宅ローンの借り換えを検討しています。子供が小学校に入るタイミングになってきましたので、生活コストを見直しています。支出の中でも住宅ローンの割合が大きいので、少しでも安くなればいいなと考えています。当時、2,500万円を変動金利1.8%の30年返済で借りました。現在の金利水準に当てはめると、固定金利にしても変動金利にしてもどちらも利率は下がるのですが、どちらを選択すべきなのかを教えて欲しいです。アメリカの長期金利が少し上がってきていることを考えると固定金利のほうが良いのでしょうか。長い目で見た場合の判断基準を知りたいです。

まねっぴの回答

お子様の成長に合わせて、住宅ローン金利の見直しですね。一生に一度の大きな買い物であるマイホーム。現金一括で買える方はなかなか居りませんので、多くの方がローンを組んでいますが、固定金利か変動金利を選ぶ時には、あまり深く考えずに金融機関のお勧めのまま選んでいる方も多いのではないでしょうか。統計によると変動金利で住宅ローンを組んでいる方の多いという状況です。バブル崩壊以降、長期間金利が下がり続けており、バブル期には7%もあった金利が、下がり続けて今となってはマイナス金利政策により1%以下も当たり前になりました。特に今の若い世代では、お金を預けても金利は付かない、お金を借りても金利は安いというのが当たり前になってしまっているようですが、これがずっと続くのでしょうか?それともいつか上昇する日が来るのでしょうか?それでは、金利のしくみを簡単に説明したいと思います。

引用 国土交通省 住宅ローン、変動金利型が根強く

金利のしくみ

そもそも金利とはお金を貸した側が借りた側より対価として、受け取るお金のことです。銀行は一般個人や企業から預金という形でお金を借りています。銀行に預金していると利息がつきます。また、銀行は企業に対して事業資金や、一般個人に対してはローンという形でお金を貸す際に金利を貰っています。この金利も需要と供給の関係性で成り立っております。好景気になり、企業が設備投資に大量のお金が必要になれば、銀行へ借りるお金が多くなります。多くの企業が銀行へ借り入れを希望した場合、金利は上昇してゆきます。これに伴って、預金金利も上昇します。一方で、不景気になってしまい企業が設備投資を抑制して、資金需要が減ってしまうと、金利が下がってゆきます。同様に預金金利も低下しまいます。

一般的なセオリーでは、金利は景気と密接な関係性があり、好景気になれば、生産の拡大、設備投資拡大、金利上昇、企業業績向上、賃金上昇、消費拡大、物価上昇、配当上昇、株価上昇という好循環が生まれます。不景気になれば、全く逆のことになります。生産縮小、設備投資抑制、金利低下、企業業績低迷、賃金減少、消費縮小、物価下落、配当減少、株価低迷となってしまいます。また、グローバル化された経済下では、国内の景気だけでなく、海外の景気とも連動しており、為替とも連動しています。

現在の状況は

1989年のバブル崩壊以降、失われた20年といわれるデフレの時代が続いていました。この流れを断ち切ろうとしたのが、2013年から始まったアベノミクスという金融緩和策です。日銀主導で物価上昇率2%を目標に量的緩和・質的緩和策を行うことになりました。量的緩和とは日銀が市場から国債買入れて、金利を下げて企業に貸しやすくしました。金利が下がれば企業が設備投資にお金を使うようになり、雇用も増えて経済が活性化するであろうという目論見でした。質的緩和とは国債以外のETFやREITを市場から買い取り、資金を市場に放出するというものです。2016年からはマイナス金利政策により日銀の当座預金に対してマイナス金利を適用し、さらに低金利下に拍車がかかることになりました。さぁ、この結果として今どうでしょうか?確かに株価は上がりました。2013年には10,000円であった日経平均株価は2021年には30,000円にまでなりました。我々庶民レベルでの景気は回復しましたでしょうか?確かに2017年から2018年にかけてはオリンピック需要もあり、企業業績が全体的に好調だった時期もありますが、2019年の消費税増税で消費が落ち込み、2020年のコロナ禍で飲食・宿泊を中心に企業業績も総崩れになっています。2021年の現時点でも金融緩和は継続し続けておりますが、もうゴールがどこかすら分からない状況になっています。

これからの金利の行方は?

日本の金利はこれからどうなってゆくでしょうか?一部の方が心配しているような、いきなり国債暴落&金利高騰してハイパーインフレになんてことは無いと思います。なぜなら日本は政治経済が安定しており、戦争リスクが無く、内戦の心配もありません。対外純資産は世界で1位でもあるからです。だからと言って金利がこれから全く上昇しないという理由にはなりません。

アメリカではコロナ禍において大規模な金融緩和政策を行っていますが、長期金利が上昇する場面が増えてきています。日本でも長期金利の指標である10年物国債を、日銀が大量に国債買入れを行うことにより低金利に誘導してきました。これは現在進行形で続いています。今後も継続してゆく予定だと思われます。しかし、日銀が国債買入れを止めてしまったらどうなるでしょうか?また、株価暴落により日銀が保有するETFが含み損となり中央銀行である日銀が債務超過に陥って、一時的にでも国債が叩き売られた場合はどうなるでしょうか?これでも金利上昇はしないと言えるでしょうか?数%の金利の上昇は十分にありえる話だと思われます。

日本銀行による金融緩和は継続できるのか?

金利上昇時の住宅ローンは?

変動金利の住宅ローンを組んでいる家庭で、ローンの返済期間中に金利が上昇した場合、当然ながら支払額は増えてしまいます。一体いくら位支払総額が変わるのかをシミュレーションをしてみましょう。

2,500万円の住宅を金利1.0%で30年ローン組んでいる家庭で、返済開始から10年後に1.1%に上昇した場合と2.0%に上昇した場合の2パターンでシミュレーション

返済終了まで固定1.0%の場合の返済総額 28,947,384円
10年後に1.1%に上昇した場合の返済総額 29,135,162円
10年後に2.0%に上昇した場合の返済総額 30,877,174円

※各種手数料・保証料は含めておりません。

たった0.1%変わるだけで返済総額は約20万円も変わります。会社員の給料1ヶ月分ですよね。もし2.0%になった場合は200万円も変わります。会社員の給料半年分相当になってしまいます。こうなってしまうと支払い計画が大きく狂ってしまい返済不能に陥る可能性すら出てきます。最近では金利上昇を想定せずにローンを組まれる方も多いのですが、実は金利によって支払い額は大きく変わるのです。

もし、金利がいきなり上昇した場合に、毎年返済額が増えてしまうのかと不安に思うかもしれませんが、そこは安心して下さい。「5年ルール」と「125%ルール」というものがあります。「5年ルール」とは5年毎に金利を見直してゆくもので、その期間に複数回金利が上昇したとしても5年に1回しか金利の変動はないというものです。「125%ルール」とは、金利見直し時にこれまでの支払額の125%を超えないというルールになります。言い換えますと最大25%しか上がらないということです。とは言っても本当に25%アップしたら、家計は相当苦しくなることが間違いないレベルです。

最後に

質問者様はローン借り換え時に固定金利か変動金利かで迷われるのであれば、固定金利をお勧めします。変動金利でこれから金利が下がって得られるメリットよりも、金利が上昇してデメリットが発生する可能性するリスクを避ける為です。固定金利の方が少し高いかもしれませんが、支払額が変わらないので、安心して返済でき家計も安定します。変動金利で組んでおいて、金利が上昇すればまた固定金利に借り換えれば良いと思われるかもしれませんが、借り換えにも費用がかかります。借り換え時には、繰り上げ返済手数料・保証料・抵当権抹消費用・抵当権設定費用などが発生しますので、総額でみますと30万円から80万円にもなります。何度も借り換えてしまうと手数料分だけメリットが薄れていってしまうので気を付けましょう。

バブル期にはハードルが高かったマイホームですが、低金利の恩恵を受けて多くの家庭がマイホームを持つことができるようになりました。これからも若い世帯がマイホームを持てる時代であってほしいと思ってします。しかしながら、日本経済は大きな転換点を迎えてゆくと予想しております。大きく損をしないためにも、経済ニュースにアンテナを張って、金利動向にも把握しておくことをお勧めします。

参考 老後に備えて不動産投資を始めたいと思いますが、これからどうなるでしょうか?

(留意事項)
本ブログをご参考にして頂ければ嬉しいですが、くれぐれも最終的な判断は自己責任にてお願いします。

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