母親から「投資は博打やギャンブルと同じ」と言われました。実際はどうなのでしょうか?

株式投資について教えて!

まねっぴへ質問

私は22歳、女性、会社員です。大学を卒業して今年から社会人になりました。給料は月22万円(手取りは17万円)です。会社では確定拠出型年金制度があり、会社が5千円の掛け金を掛けてくれます。証券会社のファイナンシャルプランナーの先生が来社して講習会があったので参加して資産運用の大切さを教わりました。まだお給料も少なく奨学金返済もあるので、使えるお金は少ないですが、確定拠出型年金とは別に証券口座を作って貯めてゆこうと思いました。食事の時間に何気なく母に伝えたところ、「投資は博打やギャンブルのようなものだから絶対に手を出してはダメ。積み立てるなら銀行か郵便局にしなさい。」と語気を強めて言われたので驚いてしまいました。ファイナンシャルプランナーの先生とは言っていることが真逆だったので、正直困惑しています。実際の所はどうなんでしょうか?あまり人には聞きにくいので質問させて頂きました。

まねっぴの回答

質問内容を拝見しました。お母様から投資による資産運用は博打だから止めなさいと言われてしまったのですね。確かにファイナンシャルプランナーの見解とは真逆かと思います。但し、お母様がおっしゃっている「投資は博打」というのは半分正解で半分不正解なのです。えっ!と思われたかもしれませんが、実は方法によっては投資と博打は紙一重になる可能性があります。また、投資と対義語として使用される「投機」という言葉もあります。それぞれがどのような意味なのか見てみましょう。

投資とは?
リスクを分散しながら中長期で安定的なリターンを狙う手法。
(例)投資信託でドルコスト平均法での積み立て投資

投機とは?
短期間での売買により値ざやを稼ぐ手法。リスクは投資よりも大きいが、投資より短期間で稼ぐことも可能。
(例)FXや株式のデイトレード

博打(ギャンブル)とは?
そもそも博打とは金品を賭けて勝負を行い、勝てば一定のルールで払い戻され、負ければ掛け金を全て失うというものです。そこには胴元という主催者がおり、主催者は必ず利益を得るようにできています。

投資は博打には当たらないのでは?と思われるかもしれませんが、投資の中にはギャンブル性の高い投資手法があるのも事実です。株式投資においては、信用取引という保証金を担保に売買を行うことができます。FX・仮想通貨においては証拠金を担保に10倍以上というハイレバレッジで短期的な売買を繰り返すこともできます。これらの共通する点は、自己資金以上の取引ができるということであり、少ない自己資金でも資産を数倍にすることもできる反面、意図しない方向に相場が動いた場合には、破産に追い込まれるくらいのマイナスになる可能性もあるのです。これらは投機的であり、やり方によっては博打といわれる部類に入るでしょう。ただ、これらの信用取引や証拠金取引は、ファイナンシャルプランナーの説明会であったものとは全く異なると思います。

参考 金融庁 スマート資産形成スタイルの話 投資と投機はどう違うか

なぜ投資は博打と言われるのか?

質問者様のお母様は50才前後かと推測しますが、投資に対してネガティブなイメージを持っておられるのも50才以上の世代が多いのです。日本では貯金神話が未だに根強く、昔から「貯金は良い、投資は博打」という考え方があります。なぜかというと、バブル崩壊までの日本では銀行や郵便局に預金すると年率7%もの金利が付いていた時期があります。銀行に預けて放っておけば元本保証で1年間に100万円が107万円になったのです。今では考えられません。投資の世界でコンスタントに7%を稼ぐのは本当に大変です。年率7%稼げるかどうか分からない投資をするなんて博打だという考え方になってしまいますよね。それに今の50代以上の世代はバブル崩壊で日経平均株価が崩壊してゆく様子を見ていた世代です。株式投資や不動産投資で借金を背負う事になった方々も多くいました。

また、高度成長期からバブル期までは、国全体が成長していた時代です。給与体系も年功序列制でした。若い時は給料が少なくてお金が無くても、年齢に応じて給料は上がってゆくので、投資や運用をしなくても一定の資産を築くことができました。このように今とは考えられないような良き時代だったのです。そういう時代を生きてこられた世代からすると投資に対してネガティブな感情になるのも理解できます。

これからの時代は?

では、今の時代はどうでしょうか?バブル期から時代は大きく変わりました。銀行に預けても金利は0.01%前後なので、ただ銀行にお金を預けておくだけではお金は増えません。100万円を10年間預けたとしても700円くらいしか利息が付かないのです。日本の成長率は極めて低く、人口が減少してゆく社会になってしまいました。金利が大きく上昇する見込みはなく、年功序列制の賃金体系も崩壊し、年齢とともに給料が上がるとは限りません。みんなが一定の資産を築ける世の中では無くなってしまったのです。だからこそ、リスクを負って自分で運用しないと資産は増えない時代になりました。

(例)100万円を10年間銀行に預けた場合の満期時の預金額は?
金利7%の場合:1,558,101円
金利0.01%の場合:1,000,796円
※税引き後金額となります。
バブル期と現代の金利比較

今も銀行預金や郵便貯金は根強く残っています。銀行預金は元本保証の安全投資に分類されますが、銀行に預けると絶対大丈夫なのでしょうか?銀行はマイナス金利政策の影響で収益性は大きく低下しており、地方銀行の合併や支店統廃合など業界再編が進んでいます。コロナ禍で企業業績悪化により不良債権が増えれば、危機的な金融機関も出てくるでしょう。もし、銀行が破綻した場合、預金保険制度により元本1,000万円までと、その利息等が保護の対象になりますが、それ以上預けていた場合は保護の対象になりません。実は銀行預金も完全な元本保証ではないのです。

最後に

質問者様のお母様がおっしゃった「投資は博打」という言葉は、高度経済成長からバブルを経験した人生の先輩としての教訓としては、大変重みのある言葉だと思います。ただ、過去の時代とこれからの時代背景を考えると、投機的な手法があるから投資は博打というのは、あまりにも極論だと思います。例えば、ハサミは便利な道具ですが、使い方を誤れば手を切ってケガをしてしまいます。だからと言って「ハサミは危険だから使っていけない!」というと余りにも暴論です。投資もハサミも同じで適切に扱えば便利で有意義であるが、使い方を誤ると危険だということです。
根本的な問題として、様々な金融商品が出回っているにもかかわらず、学校ではお金については教えてくれないので、独学で勉強するしかありません。正しいお金の扱い方、投資について勉強する場が限られていることではないでしょうか。これからの時代を生きてゆく若い世代には、投資のリスクを十分に勉強した上で、正しい手法で資産運用をしてほしいと願っています。質問者様のこれからの社会人生活を陰ながら応援しております。

参考 投資はしたい!でも損はしたくない!元本保証やローリスクな投資方法を教えてもらえないでしょうか?

(留意事項)
本ブログをご参考にして頂ければ嬉しいですが、くれぐれも最終的な判断は自己責任にてお願いします。

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