35才の独身女性です。給料や貯金が少なく老後が不安です。どうすればいいでしょうか?

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まねっぴに質問

私は35才 女性 会社員 独身です。正社員の事務職で収入は月給19万円(手取り15万円)で、ボーナスは今までは年間20万円~30万円ありましたが、会社の業績悪化で次の夏は支給されるかどうか分かりません。家賃は5万円、食費は4万円(昼食の弁当込み)、光熱費1万円、通信費0.5万円、保険料1万円、その他2万円で残るのは15,000円という感じです。現在の貯金は300万円で、20代の時にもう少し貯めればよかったと後悔しています。私の勤める会社は中小企業なので、昇給は望めず、退職金制度はありますが少額と聞いており、401Kの制度もありません。自分でイデコに加入して毎月5,000円ずつ積み立てるようにしています。結婚する予定はなく、一生独身も覚悟していますので、1人で生きてゆくうえで、老後が心配です。将来の事を考えたら、絶望的な気持ちになりますが、具体的にいくらぐらい貯めなくてはならないのか?教えてもらえませんか?

まねっぴの回答

質問内容を拝見しました。
「老後2,000万円問題」があり、老後資金に注目が集まっており質問も多い状況です。メディアでも不安を煽るような内容が多いですが、投資への勧誘の入り口となっているだけで、実際にいくら必要なのかという点に言及した内容は意外と少ないのではないでしょうか。私自身はこの老後に2,000万円必要という数字自体は、あまり参考にならないと思っております。なぜならこの2,000万円の前提となる条件で疑問に思う箇所があるからです。

※総務省「家計調査」(2017年)をもとに作成
<前提条件>
夫65歳、妻60歳の時点で夫婦ともに定職はない
30年後(夫95歳、妻90歳)まで夫婦ともに健在
5.5万円/月×12か月×30年=1,980万円の不足

<疑問の残る点>
食費:64,000円は高いのではないでしょうか?
自炊をされている方ならお分かりかと思いますが、育ち盛りの子供がいる世帯でも、やり繰りを上手にすれば、これで十分収まる範囲内です。食べる量も減ってきた老夫婦の食費が64,000円というのは余りに高いという印象を受けます。

住居費:13,000円というのは持ち家が前提?
全員が持ち家を持っている訳ではないですが、国の試算では持ち家が前提になっています。この13,000円というのは管理費や修繕積立金のみと思われます。賃貸で生活している方は、この試算より大きく上振れることになりますので、注意が必要です。

教養娯楽費:25,000円は節約可能では? 
この教養娯楽費の他に「その他」の項目にも交際費が含まれています。正直高過ぎると思いませんか?現役世代と同じようなお金の使い方(場合によっては現役時代よりも高額)となっています。子育てが終了して、少し贅沢をしてみる気持ちは分かりますが、毎月この金額が計上されてゆくのは、疑問に思います。趣味・娯楽が全く無いと辛いですが、今の世の中ならお金を掛けない楽しみ方はありますので、十分圧縮できる項目です。

ザクっと見てもこれだけ疑問に思う項目があります。老後の試算をする際に、余裕を持って見積もることは必要ですが、実態からかけ離れてしまいますと、参考にならなくなってしまいます。今回の国が作成した試算は少し、乖離があるように思います。また、モデルケースが会社員の夫と専業主婦の妻という古典的な形となっています。生き方や家族形態が多様化してきた現代社会においては、共働き世帯や独身世帯など、もう少しバリエーションを増やした試算が必要ではないでしょうか。では、実際に質問者様の場合は、いくらの年金が貰えて、どのような収支になるか見てみましょう。

まずは、通称「年金」と呼んでいる「老齢年金」ですが、会社員であった場合は、「老齢厚生年金」、個人事業主やフリーランスであった場合には「老齢基礎年金」が支給されます。今回の質問者様は会社員ですので、老齢厚生年金でみてゆきましょう。女性の支給額平均は 108,756円(年間130万円)となっております。老後はこの年金を主な収入として生きてゆくことになるのです。

出典厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」

先ほど、年金は108,756円(年間130万円)と書きましたが、この金額が手取りとなるわけではありません。介護保険、国民健康保険などを支払わなくてはなりません。(75才からは後期高齢者医療保険になります。)今回のケースでは介護保険・国民健康保険として1.2万円支払う仮定としています。その他の支出としては、家賃5万円、光熱費1万円、食費2.5万円、医療費1万円、通信費0.5万円、その他0.5万円とします。医療保険は払込済みと仮定します。これらを全て計算しますと、▲9,000円という結果になりました。思っていたほど赤字にはなりません。

相当切り詰めた計算になっていますので、試算が甘いと言われることもありますが、何か希望が湧いてくる数字ですよね?
月9,000円×12か月×30年=約300万円の不足

ということは現在の貯金で何とか賄えてしまう計算になりましたね。実際のところは、これから少子高齢化によって年金制度や保険制度がマイナス改定されてゆくので、もう少し厳しい試算をして備えるべきでしょう。では、どのように備えてゆくのがよいのでしょうか。

老後に備えるポイント

働ける限り仕事を続ける
支出の圧縮だけでは限界があります。やはり高齢になっても、欲しいものは欲しいはずです。そこで、65才以上になっても年金収入にプラスの収入を見つけなければなりません。家賃収入や配当収入がある場合は、それで良いですが、無い場合には、体が元気で働ける間は働き、月に1万円でも2万円でも収入を増やすということが何よりも重要となります。65才以上になって働くというのは収入面だけでなく、生きがいにも繋がってくるので、豊かな老後の為には、健康に働くことが大切です。

持ち家を検討する
老後の生活費で大きなウェイトを占めるのが家賃です。家賃は節約できませんので、継続的に大きな負担となります。今回の質問者様の場合でも5万円/月×12か月×30年=1,800万円の家賃が発生します。もし、持ち家であった場合は、管理費・修繕積立金だけで済みます。
例えば、郊外でワンルームマンションを検討した場合、1,000万円以下でも十分に築年数の浅い物件が多数あります。今は低金利ですので、毎月の家賃と同額でローン+管理費・修繕積立金を賄うことも可能ではないでしょうか?また、持ち家を購入しない場合でも、公営住宅への転居など、住居費を圧縮する方法を検討すべきではないでしょうか?いずれも、老後を見越して検討する大きなポイントとなります。

<参考>
1,000万円のマンションを30年ローン(固定金利1.65%、頭金・ボーナス払い無し)で購入この場合なら月35,000円となります。これに管理費・修繕積立金をプラスしても現在の家賃と同等ではないでしょうか?

収入に応じた家計のダウンサイジングをする
上記の国の試算は、老後の生活も現役世代と同様のままでした。もちろん年金や貯蓄に余裕のある方は、それでも良いですが、大多数の方が年金生活になると当然、現役時代より収入は減ります。そこで、生活のダウンサイジングが必要になります。いきなり生活レベルを落とすというのは、非常に抵抗がありますので、現役時代から老後を見越して節約を徹底してゆく方がよいでしょう。

<生活のダウンサイジング例>
・外食の回数を減らす
・旅行や買い物などの高額出費を減らす
・使用頻度の低い服は購入しない
・電気・ガス・水道・スマートフォンといった固定費を圧縮する

最後に

老後資金に関しては、ネット上にも多数の記事が掲載されています。しかし、自分にぴったり当てはまるケースは意外と少ないはずです。100人いれば100通りの老後があります。メディアの記事に左右されることなく、自分の老後は自分で考えなければなりません。一番大切な事は、老後に年金としていくら受け取ることができるかを、しっかり把握する必要があります。年金定期便には必ず目を通し、支払い期間・未納期間を含めて年金の状況を確認しなければなりません。その上で、支出をいくらに抑えなければならないかを考えましょう。実態を把握し対策を講じれば、老後は過剰に恐れる必要ありません。一度じっくりと考えてみて下さい。

参考 コロナ禍で不安です。毎月の貯蓄額を増やす方法について教えて下さい。

(留意事項)
本ブログをご参考にして頂ければ嬉しいですが、くれぐれも最終的な判断は自己責任にてお願いします。

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