5月に権利確定を迎える株主優待銘柄は、3月や9月ほど数が多いわけではありません。しかし、日用品、ドラッグストア、食品、買い物券、ECクーポンなど、個人投資家にとって使いやすい優待がそろっている月でもあります。
特に5月優待は、「家計に役立つ」「実際に使いやすい」「長期保有で内容が良くなる」といった特徴を持つ銘柄が目立ちます。一方で、権利確定日が5月末だけでなく、5月15日や5月20日に設定されている企業もあるため、取得を検討する際は日付の確認が重要です。なお、株式投資は預貯金と異なり元本割れの可能性があるため、優待内容だけでなく業績、配当、株価水準、財務状況もあわせて確認することが大切です。金融庁も、運用商品には元本割れのおそれがあると説明しています。
本記事では、2026年5月時点で各社公式ページに掲載されている情報をもとに、5月権利確定の株主優待銘柄の中から、個人投資家に受けそうな10銘柄をピックアップして紹介します。
- 1 5月権利確定の株主優待銘柄10選
- 2 1. アスクル(2678)|LOHACOで使えるクーポンが魅力
- 3 2. サカタのタネ(1377)|園芸・食品好きに向くカタログ優待
- 4 3. ハニーズホールディングス(2792)|衣料品に使える実用型優待
- 5 4. ブックオフグループホールディングス(9278)|本好き・中古品好きに人気
- 6 5. 大黒天物産(2791)|食品優待として注目されやすい銘柄
- 7 6. サツドラホールディングス(3544)|北海道発のドラッグストア優待
- 8 7. 日本毛織(ニッケ)(3201)|長期保有でQUOカードとカタログ特典
- 9 8. クスリのアオキホールディングス(3549)|ドラッグストア利用者に便利な選択制優待
- 10 9. クリエイトSDホールディングス(3148)|買物優待券・お米券・カタログギフトが選べる
- 11 10. イーサポートリンク(2493)|青森県産りんごジュースが届く分かりやすい優待
- 12 5月株主優待を選ぶときの注意点
- 13 まとめ|5月優待は「実用性」と「長期保有条件」を重視
5月権利確定の株主優待銘柄10選
| 銘柄名 | 証券コード | 主な優待内容 | 優待獲得に必要な最低投資価格の目安 |
|---|---|---|---|
| アスクル | 2678 | LOHACO割引クーポン | 約116,700円 |
| サカタのタネ | 1377 | 商品カタログ | 約405,000円 |
| ハニーズHD | 2792 | 自社店舗優待券 | 約143,500円 |
| ブックオフGHD | 9278 | 買物券・買取金額アップ券 | 約204,700円 |
| 大黒天物産 | 2791 | 岡山県名産の大粒ピオーネなど | 約455,500円 |
| サツドラHD | 3544 | 優待品を2つ選択 | 約89,600円 |
| 日本毛織(ニッケ) | 3201 | QUOカード・優待カタログ | 約179,800円 |
| クスリのアオキHD | 3549 | 優待カード・名産品などから選択 | 約382,800円 |
| クリエイトSDHD | 3148 | 買物優待券・お米券・カタログギフト | 約324,000円 |
| イーサポートリンク | 2493 | 青森県産100%りんごジュース | 約100,100円 |
アスクルは株価1,167円、単元株数100株、最低購入代金116,700円として表示されています。サカタのタネは最低購入代金405,000円、ハニーズHDは143,500円、ブックオフGHDは204,700円です。大黒天物産は最低購入代金455,500円、サツドラHDは89,600円、日本毛織(ニッケ)は179,800円、クスリのアオキHDは382,800円です。なお、サツドラHDは5月12日時点で当日取引値が表示されていなかったため、前日終値896円をもとにした最低購入代金を記載しています。クリエイトSDHDは最低購入代金324,000円、イーサポートリンクは100,100円です。
1. アスクル(2678)|LOHACOで使えるクーポンが魅力
アスクルは、法人向け通販のイメージが強い企業ですが、個人向けECサイト「LOHACO」でも知られています。株主優待では、100株以上の株主に対し、「LOHACO」で使える2,000円分の割引クーポンを、11月20日と5月20日を基準日として年2回進呈しています。日用品、食品、洗剤、文具などをネットで購入する人にとっては、使い道がイメージしやすい優待です。
個人投資家に受けやすいポイントは、優待の使い道が日常生活に直結している点です。食品や日用品は継続的に購入するため、「もらって終わり」ではなく、家計の節約につながりやすいのが魅力です。ただし、クーポンの取得や利用にはインターネット環境が必要な点には注意が必要です。
2. サカタのタネ(1377)|園芸・食品好きに向くカタログ優待
サカタのタネは、種苗事業を手がける企業で、ガーデニングや家庭菜園に関心がある個人投資家からも注目されやすい銘柄です。株主優待では、保有株式数と保有期間に応じて商品カタログから1点を選ぶ仕組みとなっており、100株以上300株未満の場合、1年以上の継続保有で1,500円相当、5年以上で3,000円相当のコースが設定されています。権利確定日は5月31日です。
この銘柄の魅力は、長期保有によって優待内容が充実する点です。短期的に優待を取るというよりも、企業の事業内容に共感しながら長く保有したい投資家に向いています。園芸関連だけでなく、カタログ形式で選べる楽しさがあるため、家族で優待品を選ぶ楽しみもあります。
3. ハニーズホールディングス(2792)|衣料品に使える実用型優待
ハニーズホールディングスは、女性向け衣料品ブランド「Honeys」などを展開する企業です。株主優待では、5月末時点で100株以上を1年以上継続保有している株主に対し、全国の同社店舗で利用できる株主優待券を贈呈しています。100株以上300株未満では3,000円分、300株以上500株未満では5,000円分、500株以上1,000株未満では7,000円分、1,000株以上では10,000円分の優待券が設定されています。
ハニーズの優待は、衣料品を店舗で購入する人にとって使いやすい内容です。日常着や季節物の購入に充てやすく、家族で利用できる点も魅力です。一方で、1年以上の継続保有条件があるため、権利月だけに購入してもすぐに優待を受けられない点には注意が必要です。
4. ブックオフグループホールディングス(9278)|本好き・中古品好きに人気
ブックオフグループホールディングスは、中古本、CD、DVD、ゲーム、家電、アパレルなどを扱うリユース企業です。株主優待では、毎年5月31日時点で100株以上を保有する株主に対し、ブックオフグループ店舗で利用できる買物券と、本の買取金額アップ券を進呈しています。100株以上200株未満では、3年未満保有で2,000円分、3年以上保有で2,500円分の買物券が設定されています。
個人投資家に受けやすい理由は、優待の使い道が幅広い点です。本だけでなく、ゲーム、ホビー、家電、衣料品などの取り扱いがある店舗も多く、家族で使いやすい優待といえます。また、本買取金額アップ券が付くため、不要品を売る機会が多い人にも相性が良いでしょう。
ブックオフグループホールディングス「株主優待制度」の公式ページ
5. 大黒天物産(2791)|食品優待として注目されやすい銘柄
大黒天物産は、ディスカウントストア「ラ・ムー」「ディオ」などを展開する企業です。公式ページでは、株主優待品として岡山県名産の「大粒ピオーネ」を準備していると案内されています。ただし、ぶどうは天候の影響を受けやすく、収穫量によっては別の優待品になる場合があるとも明記されています。発送は5月末日時点で証券会社に登録されている住所に行われます。
大黒天物産の優待は、いわゆる「食品が届く楽しみ」を感じやすいタイプです。買物券やクーポンとは異なり、旬の果物が届く可能性があるため、優待投資の楽しさを重視する個人投資家に向いています。ただし、農産物系の優待は天候や収穫状況に左右されるため、内容が固定ではない点を理解しておく必要があります。
6. サツドラホールディングス(3544)|北海道発のドラッグストア優待
サツドラホールディングスは、北海道を中心にドラッグストア「サツドラ」を展開する企業です。株主優待は毎年5月15日時点の株主を対象としており、保有株式数に応じた優待品の中から2つを選択できる制度です。優待カタログは年1回、8月中旬に届けられると案内されています。
この銘柄のポイントは、5月末ではなく5月15日が基準日であることです。5月優待を探している投資家は、つい月末だけを見がちですが、サツドラのように中旬が基準日の銘柄もあります。優待取得を検討する場合は、権利付最終日を必ず証券会社で確認しましょう。ドラッグストア系の優待は、医薬品、日用品、化粧品など生活に関わる商品と相性がよく、実用性を重視する人に向いています。
7. 日本毛織(ニッケ)(3201)|長期保有でQUOカードとカタログ特典
日本毛織、通称ニッケは、繊維事業に加え、商業施設や生活関連事業なども手がける企業です。株主優待では、5月末を基準日として、1年以上継続保有している100株以上の株主に対し、株主優待カタログによる特別価格販売とQUOカード1,000円分を用意しています。さらに、1,000株以上では優待カタログで利用できる割引券も設定されています。
ニッケの優待は、QUOカードという汎用性の高い金券系優待と、カタログ優待の両方を楽しめる点が魅力です。コンビニや書店などで使いやすいQUOカードは、個人投資家に人気の高い優待の一つです。ただし、こちらも1年以上の継続保有条件があるため、長期保有を前提に検討したい銘柄です。
8. クスリのアオキホールディングス(3549)|ドラッグストア利用者に便利な選択制優待
クスリのアオキホールディングスは、北陸地方を中心にドラッグストアを展開する企業です。株主優待の対象は、毎年5月20日時点で100株以上を保有する株主です。優待内容は、株主優待カード、ノベルティカード、Visaギフトカード、地方名産品などから選択できる形式となっています。2025年5月20日基準日の内容では、100株以上300株未満で、3%割引カード、2,000円分のノベルティカード、1,500円分のVisaギフトカード、2,000円相当の地方名産品などが選択肢として案内されています。
個人投資家にとって魅力的なのは、店舗を利用する人にも、近くに店舗がない人にも使いやすい選択肢がある点です。ドラッグストアの割引カードは日用品購入に向き、Visaギフトカードや地方名産品を選べる点も実用性があります。なお、2027年5月20日基準日の株主優待からは長期保有特典の新設が案内されているため、今後の制度変更も確認しておきたい銘柄です。
9. クリエイトSDホールディングス(3148)|買物優待券・お米券・カタログギフトが選べる
クリエイトSDホールディングスは、関東・東海エリアを中心にドラッグストア「クリエイトエス・ディー」などを展開する企業です。株主優待では、毎年5月31日時点の株主に対し、1枚500円相当の買物優待券を保有株式数に応じて進呈しています。100株以上では3枚、つまり1,500円分、300株以上では8枚、4,000円分が設定されています。また、希望する場合は買物優待券に代えて、100株以上300株未満では全国共通お米券、300株以上では同社指定のカタログギフトを選ぶこともできます。
クリエイトSDの優待は、店舗をよく利用する人にとって実用性が高い内容です。薬、日用品、食品、化粧品などを購入する機会が多い人には特に向いています。また、対象店舗が近くにない場合でも、お米券やカタログギフトを選べる点は個人投資家にとって大きなメリットです。
10. イーサポートリンク(2493)|青森県産りんごジュースが届く分かりやすい優待
イーサポートリンクは、生鮮青果物の流通を支えるシステムや業務受託サービスを展開する企業です。株主優待では、5月末時点の100株以上保有株主に対し、青森県産100%りんごジュース1リットルを3本贈呈しています。贈呈時期は7月と案内されています。
食品系の優待は、金額換算だけでなく「届いたときの満足感」があるため、個人投資家に人気が出やすいジャンルです。特にりんごジュースのように家族で消費しやすい商品は、優待初心者にも分かりやすいでしょう。優待内容がシンプルで、複雑な選択手続きが少ない点も魅力です。
5月株主優待を選ぶときの注意点
5月権利確定の株主優待を選ぶ際は、まず権利確定日を確認しましょう。サツドラホールディングスは5月15日、アスクルとクスリのアオキホールディングスは5月20日、サカタのタネやブックオフグループホールディングスなどは5月31日が基準日です。基準日が異なると、権利付最終日も変わります。月末銘柄だけを見ていると、5月15日・5月20日銘柄を取り逃す可能性があります。
次に、継続保有条件の有無を確認しましょう。サカタのタネ、ハニーズホールディングス、日本毛織などは、一定期間以上の継続保有が優待取得の条件になっています。短期で取得しようとしても対象外になる可能性があるため、公式IRページで条件を確認することが大切です。
また、優待利回りだけで判断しないことも重要です。株主優待は魅力的ですが、株価が下落すれば優待額以上の損失が出ることもあります。優待内容、配当、業績、財務、株価水準を総合的に見て判断しましょう。
まとめ|5月優待は「実用性」と「長期保有条件」を重視
5月権利確定の株主優待銘柄は、日用品、ドラッグストア、食品、買物券、カタログギフトなど、個人投資家が使いやすい内容がそろっています。特に、アスクル、クリエイトSD、クスリのアオキ、サツドラのような日常消費に関わる優待は、家計に役立ちやすい点が魅力です。
一方で、5月優待には権利確定日が月末以外に設定されている銘柄や、1年以上の継続保有が必要な銘柄もあります。そのため、単に「5月優待だから月末に買えばよい」と考えるのではなく、各社の公式情報を確認したうえで計画的に検討することが大切です。
株主優待は投資の楽しみを広げてくれる制度ですが、投資判断の中心はあくまで企業価値とリスク管理です。優待の魅力に加えて、事業内容や業績の安定性も確認しながら、自分の生活スタイルに合った5月優待銘柄を選んでいきましょう。
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留意事項
上記の最低投資価格は、各銘柄の株価に優待取得に必要な最低株数を掛けて算出した目安です。実際の購入価格は株価変動、売買手数料、約定タイミングによって変わります。また、銘柄によっては継続保有期間などの条件が設けられている場合があるため、投資前には必ず各社公式IRページで最新の株主優待制度を確認してください。
免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品や銘柄への投資を勧誘するものではありません。掲載内容は執筆時点の情報をもとに作成していますが、その正確性や完全性を保証するものではありません。投資に関する最終判断は、必ずご自身の責任でお願いいたします。