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【2026年7月版】個人向け国債の金利は高水準へ|3年・5年・10年の利率と10万円の利息を比較

預金金利や住宅ローン金利、国債利回りなど、身近なお金を取り巻く環境が大きく変わっています。特に注目したいのが、元本保証型資産の代表格ともいえる「個人向け国債」です。

2026年7月募集分の個人向け国債は、変動10年が年1.80%、固定5年が年1.95%、固定3年が年1.56%となりました。財務省の発表によると、募集期間は2026年7月6日から7月31日まで、発行日は2026年8月17日です。利払いは毎年2月15日と8月15日の年2回です。

個人向け国債は、株式のように日々の価格変動で資産額が大きく上下する商品ではありません。満期まで保有すれば額面金額で償還され、中途換金時も額面金額100円につき100円で換金される設計です。そのため、資産を大きく増やす「攻めの投資」というより、資産を守りながら着実に利息を受け取る「守りの投資」として位置づけやすい商品です。

一方で、2026年は金利環境が大きく動いています。日本銀行は2026年6月の金融政策決定会合で、無担保コールレートをおおむね1.0%程度で推移するよう促す方針を決定しました。さらに、同年7月3日の東京外国為替市場では、ドル円が9時時点で161円台、17時時点でも160円台で推移しており、円安圏が続いています。

こうした環境では、将来的に長期金利がさらに上昇し、個人向け国債の利率も上がる可能性があります。ただし、3年・5年・10年はいずれも中長期の資金を預ける商品です。生活防衛資金や近く使う予定のある資金まで投入するのではなく、当面使う予定のない余裕資金で検討することが大切です。

2026年7月募集の個人向け国債の発行条件

商品タイプ金利タイプ2026年7月募集の利率税引後利率満期
変動10年変動金利年1.80%年1.4343300%10年
固定5年固定金利年1.95%年1.5538575%5年
固定3年固定金利年1.56%年1.2430860%3年

変動10年の利率は「基準金利×0.66」で算出され、今回の初回利子の基準金利は2.73%です。固定5年は基準金利2.00%から0.05%を差し引いて年1.95%、固定3年は基準金利1.59%から0.03%を差し引いて年1.56%となっています。

特に注目したいのは、変動10年の基準金利です。2026年5月募集分では2.53%、6月募集分では2.63%、7月募集分では2.73%と、3カ月連続で上昇しています。長期金利の上昇が、個人向け国債の変動10年の利率上昇に反映されていることがわかります。

前々月・前月・今月の金利推移

2026年5月、6月、7月の個人向け国債の利率を比較すると、次のようになります。

募集月変動10年固定5年固定3年
2026年5月年1.67%年1.89%年1.57%
2026年6月年1.74%年1.86%年1.51%
2026年7月年1.80%年1.95%年1.56%

3カ月の推移を見ると、変動10年は1.67%、1.74%、1.80%と着実に上昇しています。固定5年は6月に一度下がったものの、7月は1.95%まで上昇し、5月を上回りました。固定3年は7月に反発しましたが、5月の1.57%にはわずかに届かず、3カ月全体ではほぼ横ばい圏です。

つまり、「すべての期間で毎月右肩上がり」というわけではありません。しかし、長期金利に連動しやすい変動10年の上昇は明確であり、固定5年も7月に大きく上昇しています。金利のある世界に戻りつつあるなかで、個人向け国債は以前よりも魅力が増しているといえます。

固定3年|短めの期間で手堅く運用したい人向け

固定3年は、3年間利率が変わらないタイプです。2026年7月募集分の利率は年1.56%、税引後では年1.2430860%です。

固定3年のメリットは、満期までの期間が比較的短いことです。10年や5年に比べると資金を長く拘束されにくく、「まずは個人向け国債を試してみたい」という方にも検討しやすい商品です。

たとえば、3年後に教育費や住宅関連資金、車の買い替え資金などを使う可能性がある場合、10年ものよりも固定3年の方が資金計画を立てやすいでしょう。満期まで利率が変わらないため、購入時点でおおよその受取利息を把握できる点も安心材料です。

一方で、固定3年には「将来の金利上昇を取り逃す可能性」があります。2026年7月時点では金利上昇局面にあるため、今後さらに個人向け国債の利率が上がった場合、すでに購入した固定3年の利率は満期まで変わりません。これは固定金利型のメリットでもあり、デメリットでもあります。

固定3年は、短めの期間で元本を守りながら利息を受け取りたい方、資金を長期間固定したくない方に向いています。

固定5年|利率の高さと期間のバランスを取りたい人向け

固定5年は、5年間利率が変わらないタイプです。2026年7月募集分の利率は年1.95%、税引後では年1.5538575%です。今回の3種類の中では、税引前・税引後ともに最も高い利率となっています。

固定5年の魅力は、利率の高さと期間のバランスです。3年よりも高い利率を確保しやすく、10年よりは期間が短いため、守りの資産運用として使いやすい位置にあります。

たとえば、すぐに使う予定はないものの、10年先まで固定するのは長すぎると感じる資金には、固定5年が選択肢になります。退職金の一部、使う予定のない普通預金、生活防衛資金を超えた余裕資金などを、値動きの小さい資産に置いておきたい場合に検討しやすいでしょう。

ただし、固定5年も固定金利型です。今後さらに長期金利が上昇し、来月以降の固定5年の利率が上がったとしても、購入済みの国債の利率は満期まで変わりません。したがって、まとまった金額を一度に購入するより、数カ月に分けて購入する方法も考えられます。

固定5年は、利率の高さを重視しつつ、10年までは資金を固定したくない方に向いています。

変動10年|今後の金利上昇にも対応しやすい守りの投資

変動10年は、10年間の満期を持つ変動金利型の商品です。2026年7月募集分の初回適用利率は年1.80%、税引後では年1.4343300%です。

変動10年の最大の特徴は、半年ごとに適用利率が見直されることです。財務省の資料では、適用利率は「基準金利×0.66」で算出される仕組みとなっています。基準金利が上がれば、次回以降の利率も上がる可能性があります。

2026年7月時点では、長期金利の上昇とともに変動10年の利率も上昇傾向にあります。5月は年1.67%、6月は年1.74%、7月は年1.80%と、3カ月連続で上昇しました。今後も長期金利が上昇すれば、変動10年の利率がさらに上がる可能性があります。

一方で、10年という期間は短くありません。発行から1年経過後は中途換金できますが、直前2回分の各利子相当額に一定率を掛けた中途換金調整額が差し引かれます。つまり、制度上は中途換金できるものの、最初から近く使う予定の資金を入れる商品ではありません。

変動10年は、今後の金利上昇にもある程度対応しながら、元本を守る運用をしたい方に向いています。

10万円を投資した場合の利息例

2026年7月募集分に10万円を投資した場合の利息目安は、以下のとおりです。税引後利率をもとに単純計算しています。

商品タイプ税引前の年間利息税引後の年間利息目安半年ごとの税引後利息目安
変動10年 年1.80%約1,800円約1,434円約717円
固定5年 年1.95%約1,950円約1,554円約777円
固定3年 年1.56%約1,560円約1,243円約622円

10万円という少額でも、固定5年なら税引後で年間約1,554円、5年間では約7,769円の利息が見込めます。大きな利益を狙う商品ではありませんが、普通預金に置いたままにするより、資金の一部を国債で運用する意味は十分にあります。

ただし、変動10年は半年ごとに利率が見直されるため、満期までの利息は確定していません。今後金利が上がれば受取利息が増える可能性がある一方、金利が下がれば受取利息が減る可能性もあります。

個人向け国債の購入方法

個人向け国債は、証券会社、銀行、郵便局などの取扱金融機関で購入できます。インターネットで購入できる金融機関もあり、財務省は取扱金融機関の一覧を公表しています。初めて購入する場合は、金融機関で国債用の口座を開設する必要があります。

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個人向け国債は、銀行だけでなく証券会社でも購入できます。 松井証券は、株式・投資信託・NISAなど幅広い商品を取り扱っており、国債以外の資産運用もあわせて検討しやすいネット証券です。

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購入単位は最低1万円から1万円単位です。まとまった資金がなくても始めやすく、退職金やボーナスの一部だけでなく、毎月の余裕資金を少しずつ振り向けることもできます。財務省の商品概要でも、個人向け国債は最低1万円から1万円単位で購入でき、償還金額は額面金額100円につき100円とされています。

購入の流れは、基本的に次のとおりです。

  1. 取扱金融機関を確認する
  2. 証券口座または国債用口座を開設する
  3. 本人確認書類やマイナンバーを提出する
  4. 募集期間中に購入する種類と金額を決める
  5. 発行後、年2回の利息を受け取る

ネット証券や銀行によっては、キャンペーンを実施している場合もあります。ただし、キャンペーンだけで選ぶのではなく、今後も管理しやすい金融機関か、口座維持や入出金の使い勝手に問題がないかも確認しておきましょう。

購入タイミングと金額はどう考えるべきか

2026年7月時点では、長期金利の上昇とともに個人向け国債の利率も上昇しやすい環境にあります。日本銀行が政策金利を1.0%程度に引き上げた後も、ドル円相場は160円台で推移しており、物価や為替、金利をめぐる不確実性は残っています。

このような局面では、「今すぐ全額買うべきか」「もう少し待つべきか」という判断が難しくなります。もし来月以降にさらに金利が上がれば、今月購入した固定3年・固定5年は相対的に低い利率になります。一方で、待っている間に金利が下がる可能性もあります。

そのため、まとまった資金を一括で購入するよりも、数回に分けて購入する方法が現実的です。たとえば、30万円を投資する場合、7月に10万円、8月に10万円、9月に10万円と分けることで、金利上昇・金利低下のどちらにも極端に偏らない買い方ができます。

また、3年・5年・10年を組み合わせる方法もあります。近い将来使う可能性がある資金は固定3年、ある程度寝かせられる資金は固定5年、金利上昇に備えたい資金は変動10年というように、資金の性格ごとに分けると管理しやすくなります。

個人向け国債のリスク

個人向け国債は安全性の高い商品ですが、リスクがないわけではありません。

資金拘束のリスクー発行後1年が経過すれば中途換金できますが、原則として発行から1年未満は中途換金できません。また、中途換金時には直前2回分の各利子相当額をもとにした調整額が差し引かれます。

インフレリスクー額面金額が守られても、物価上昇率が利率を上回れば、実質的な購買力は目減りする可能性があります。元本保証型の商品であっても、実質価値まで完全に守れるわけではありません。

機会損失のリスクー固定3年・固定5年は購入時の利率が満期まで続くため、将来さらに金利が上がった場合、新しく発行される国債よりも利率が低くなる可能性があります。

金利低下リスクー変動10年は金利上昇に対応しやすい一方で、将来の基準金利が下がれば、受け取る利息も減る可能性があります。ただし、個人向け国債には年0.05%の金利下限が設定されています。

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2026年7月の個人向け国債は「守りながら増やす」選択肢

2026年7月募集分の個人向け国債は、変動10年が年1.80%、固定5年が年1.95%、固定3年が年1.56%です。特に変動10年は3カ月連続で上昇しており、長期金利上昇の影響が表れています。

株式や投資信託のような大きな値上がり益は期待しにくいものの、個人向け国債には価格変動に振り回されにくい安心感があります。相場の上下に疲れた方、普通預金に置いたままの資金を少しでも有効活用したい方、退職金やボーナスの一部を堅実に運用したい方にとって、有力な選択肢になるでしょう。

ただし、3年・5年・10年という期間を考えると、生活防衛資金まで投資に回すのは避けるべきです。病気、失業、住宅修繕、教育費など、急に必要になるお金は普通預金など流動性の高い形で確保しておく必要があります。

個人向け国債は、攻めの投資ではありません。しかし、元本を守りながら、着実に利息を受け取る「手堅い投資」です。金利のある時代に戻りつつある今、資産全体の一部に個人向け国債を組み入れることは、家計の安定性を高めるうえで十分に検討する価値があります。

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出典・引用

財務省 「個人向け国債の発行条件等 令和8年7月3日」
財務省 「個人向け国債の発行条件等 令和8年6月3日」
財務省 「個人向け国債の発行条件等 令和8年5月13日」
財務省 「個人向け国債 商品概要」
財務省 「個人向け国債 ご購入方法・取扱金融機関一覧」
日本銀行 「Change in the Guideline for Money Market Operations」
日本銀行 「外国為替市況 2026年7月3日」

本記事は、財務省および日本銀行の公表資料をもとに、個人向け国債の仕組みや金利動向を解説したものです。特定の商品や金融機関での購入を推奨するものではありません。実際に購入する際は、最新の募集条件、税制、手数料、金融機関ごとの取扱内容を確認し、ご自身の資金計画に合わせて判断してください。

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