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住宅ローン完済後の火災保険はどうする?昔の長期契約は満期に注意|更新・見直しで確認したい7つのポイント

住宅ローンを完済すると、毎月の返済がなくなり、長年続いた住宅費の大きな負担がひと区切りします。一方で、意外と忘れやすいのが火災保険です。「住宅ローンが終わったら火災保険も終わるの?」「銀行から紹介された保険に入っているけれど、そのままでいい?」「満期の案内が届いたけれど、同じ保険会社で更新すればいいのだろうか」と迷う人もいるでしょう。

特に注意したいのが、住宅を購入した当時に長期間の火災保険へ加入した人です。以前は現在よりも長期間の火災保険契約が利用されており、住宅ローンを組んだタイミングで火災保険にも加入し、その後ほとんど契約内容を確認していないというケースも珍しくありません。その結果、住宅ローンの完済時期と火災保険の満期が近くなり、数十年ぶりに「次の火災保険をどうするか」を考えることになる場合があります。

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結論からいえば、住宅ローンを完済したからといって火災保険が不要になるわけではありません。むしろ完済や長期契約の満期は、現在の住宅、周辺環境、家計に合った補償へ見直す絶好の機会です。これまでと同じ保険会社でそのまま更新する方法もありますが、その会社が現在の自宅にとって最も条件が良いとは限りません。この記事では、住宅ローン完済後の火災保険について、昔の長期契約との関係や、更新時に確認しておきたいポイントをわかりやすく解説します。

住宅ローンを完済しても火災保険は必要?

住宅ローンを完済すると、「もう銀行への返済がないのだから、火災保険も必要ないのでは」と考える人もいるかもしれません。しかし、住宅ローンと火災保険は役割が異なります。住宅ローンは住宅購入のために借りたお金を返済する契約ですが、火災保険は火災や風災、落雷などによって建物や家財に損害が発生した場合に備えるものです。

住宅ローンがなくなっても、住宅が火災や台風などの被害を受ける可能性がなくなるわけではありません。むしろローンを完済する頃には建物の築年数も進んでいることが多く、今後もその住宅に長く住み続けるのであれば、建物を守るための備えを改めて考える必要があります。

日本損害保険協会によると、火災保険には火災だけでなく、落雷、破裂・爆発、風災、ひょう災、雪災などを補償する商品があり、水災や盗難などを補償できるタイプもあります。どこまで補償されるかは商品や契約内容によって異なります。したがって、「住宅ローンを完済したから火災保険をやめる」と考えるのではなく、「住宅ローン完済を機に、今後どのような補償が必要なのかを考え直す」という視点が大切です。

昔の長期契約では住宅ローン完済と火災保険の満期が重なることも

住宅ローンを完済する人の中には、同じ頃に火災保険の満期を迎えるケースがあります。ここは、現在の火災保険しか知らない人には少しわかりにくいところです。

昔は10年を超える火災保険契約もあった

現在の火災保険では考えにくくなっていますが、以前は10年を超える長期契約が存在していました。損害保険料率算出機構の資料によると、自然災害の将来予測には不確実な要素が多く、長期的なリスク評価が難しいとして、2014年に火災保険の参考純率を適用できる期間を最長10年とする届出が行われました。2015年度には、10年を超える契約が大きく減少したことも公表されています。

つまり、それ以前に住宅を購入した人の中には、住宅購入時に10年を大きく超える火災保険へ加入していた人もいるということです。住宅を購入するときには、住宅ローンの契約、登記、引っ越し、家具や家電の購入など、多くの手続きを一度に行います。その中で火災保険については、金融機関や住宅会社、保険代理店などから案内された商品へ加入し、その後何十年も見直していないという人もいるでしょう。

完済したから火災保険が終わるわけではない

ここで整理しておきたいのは、「住宅ローンを完済したから火災保険が終了する」という意味ではないことです。住宅ローンと火災保険は別々の契約です。たとえば30年程度の住宅ローンを組み、住宅購入時に長期の火災保険へ加入していた場合、それぞれの契約期間が近かった結果として、住宅ローンの完済時期と火災保険の満期が近くなることがあります。

一方で、住宅ローンを予定より早く繰り上げ返済した場合などは、ローンを完済しても火災保険の契約期間が残っているケースがあります。あいおいニッセイ同和損保も、住宅ローンを返済期間の途中で完済した場合でも、火災保険は満期日まで有効であり、直ちに解約する必要はないと案内しています。まずは「住宅ローンの完済日」と「火災保険の満期日」を別々に確認することが大切です。

住宅ローンと火災保険はなぜセットで考えられてきた?

そもそも、なぜ住宅ローンを組む際に火災保険への加入を求められることが多かったのでしょうか。

金融機関にとって住宅はローンの担保でもある

住宅ローンでは、購入した土地や建物に抵当権を設定するのが一般的です。もし住宅が火災などによって大きな損害を受ければ、金融機関にとっても担保価値が失われる可能性があります。そのため金融機関が債権を保全する目的で、住宅ローン利用者に火災保険への加入を求める場合があります。

日本損害保険協会も、住宅ローンでは金融機関が債権保全の目的で火災保険の契約を求めたり、保険金請求権に質権を設定したりする場合があると説明しています。昔に住宅ローンを組んだ人の中には、火災保険に金融機関の質権が設定されているケースもあります。住宅ローンを完済した場合、質権に関する手続きが必要になることがあるため、古い保険証券を持っている人は金融機関や保険会社、代理店などへ確認するとよいでしょう。

住宅ローン完済後に確認したい7つのポイント

住宅ローンを完済したとき、あるいは長期火災保険の満期が近づいたときには、単純に「今までと同じ保険を更新する」と決める前に、現在の契約内容を確認してみましょう。

1.火災保険の満期日はいつか

最初に確認したいのが保険期間です。住宅ローンの完済日と火災保険の満期日は必ずしも同じではありません。保険証券や契約者専用ページなどを確認し、現在の保険がいつまで有効なのかを確認しましょう。

特に昔の長期契約では、加入したこと自体をほとんど覚えていないということもあります。満期までまだ数年あるのであれば、慌てて新しい契約へ切り替える必要はありません。一方、満期が近い場合は、補償が途切れないよう早めに次の契約を検討することが大切です。

2.建物の補償金額は現在の状況に合っているか

長期間火災保険を見直していない場合、契約当時と現在では住宅を取り巻く環境が大きく変わっている可能性があります。建築費や修繕費の上昇などによって、同程度の住宅を建て直すために必要な費用が変化していることもあります。

日本損害保険協会では、建物の火災保険金額について、再調達価額などを基準として設定する方法を案内しています。数十年前の契約内容をそのまま前提にするのではなく、現在の住宅価値や再建に必要な費用を踏まえて確認することが重要です。

3.水災補償は必要か

近年の火災保険で特に確認しておきたいのが水災補償です。住宅購入から数十年が経過すると、周辺の土地利用や河川整備、ハザードマップなどが変化している場合があります。

損害保険料率算出機構では、2023年の火災保険参考純率改定で、水災に関する料率を地域のリスクに応じて5区分に細分化しました。昔加入した火災保険を単純に再現するのではなく、現在の住所にどの程度の水災リスクがあるのかを確認し、必要な補償を検討することが重要です。

4.風災・雪災などの補償内容を確認する

火災保険という名称から「火事に備える保険」という印象を持つ人も多いですが、実際には台風などの風災や雪災、ひょう災などを補償する商品があります。住宅ローンを完済する頃には築年数が20年、30年と進んでいる住宅も少なくありません。屋根や外壁、雨どいなどが自然災害によって損害を受ける可能性も考えておく必要があります。

どの災害まで補償されるのか、免責金額はいくらなのかを確認しておきましょう。

5.地震保険に加入しているか

火災保険だけでは、地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする損害は原則として地震保険の対象となります。昔の契約で地震保険を付けていなかった場合でも、現在の住宅状況や家計を踏まえて改めて検討する余地があります。

長期間同じ火災保険に加入していた人ほど、昔決めた補償内容がそのままになっていることがあります。満期は、地震保険を含めて補償全体を確認する良いタイミングです。

6.家財の補償額は今の生活に合っているか

住宅購入当時と住宅ローン完済時では、家族構成が大きく変わっている可能性があります。子どもが独立して家財が減っている家庭もあれば、反対に高価な家電や家具が増えている場合もあります。

建物だけでなく家財についても、現在の生活に合った補償額になっているか確認しておきましょう。

7.現在の保険料が他社と比べて妥当か

ここは特に確認しておきたいポイントです。長期契約をしていた人の場合、何十年もの間、火災保険を比較していなかった可能性があります。

満期の案内が届くと、そのまま同じ保険会社や代理店で更新するのが最も簡単です。しかし、保険会社ごとに商品設計や補償内容、免責金額、保険料などが異なるため、同じ会社で更新することが必ずしも最適とは限りません。保険料だけでなく、必要な補償をそろえたうえで複数社を比較してみることが重要です。

火災保険料は以前と同じとは限らない

昔の長期火災保険が満期になる人が驚きやすいのが、新しく加入する火災保険の保険料です。「昔はこれくらいだったから、今回も同じくらいだろう」と考えていると、見積もりを取ったときに想像以上の金額になる可能性があります。

自然災害や修理費上昇が保険料に影響

損害保険料率算出機構は2023年、住宅総合保険の参考純率を全国平均で13.0%引き上げました。背景として、自然災害などによる保険金支払いの増加やリスク環境の変化などを挙げています。なお、参考純率の改定率は各保険会社が実際に契約者へ適用する保険料の改定率と同じではありません。

同機構の2025年度資料でも、2024年度の火災保険料収入増加について、各社による料率や商品内容の見直しなどが影響したとしています。つまり、昔の長期契約から新しい火災保険へ入り直す場合、「以前払った保険料」を基準に考えるのではなく、現在の保険料水準で比較する必要があります。

昔のような超長期契約は現在では難しい

もう一つ大きく変わったのが保険期間です。かつては住宅ローンと合わせるような長期契約も存在しましたが、その後、火災保険の長期契約は短期化してきました。

10年超から10年、さらに5年へ短期化

損害保険料率算出機構は2014年、自然災害の長期的なリスク評価が難しいことなどから、参考純率を適用できる期間を最長10年としました。さらに2021年には、自然災害の長期的なリスク評価が難しくなっていることを踏まえ、最長5年とする届出を行っています。

実際に東京海上日動では、2022年10月1日以降の火災保険について最長5年と案内しています。昔のように住宅ローン期間の大部分を一本の火災保険でカバーするのではなく、今後は数年ごとに更新や見直しをする機会が訪れることになります。これは手間が増える一方で、その時点の住宅状況や災害リスク、家計に合わせて補償を見直せるという面もあります。

同じ保険会社でそのまま更新してもいい?

もちろん、現在加入している保険会社の商品や補償内容に納得しているのであれば、そのまま更新する方法もあります。ただし、「これまで加入していたから」という理由だけで決めてしまうのは少しもったいないかもしれません。

昔選んだ保険会社が今も一番合っているとは限らない

住宅購入時には、住宅ローン、登記、引っ越しなど多くの手続きがあります。火災保険について十分に比較する時間がなく、銀行や住宅会社などから案内された商品にそのまま加入したという人もいるでしょう。

しかし、数十年が経過すれば保険商品そのものも変わります。保険会社によって補償範囲や免責金額、付帯サービス、保険料などに違いがあります。住宅ローンを完済した今は、住宅購入時ほど手続きに追われる状況ではありません。

長く加入していた保険をいったん白紙に戻して考え、「今、この住宅で新しく火災保険を選ぶならどこにするか」という視点で比較するのも一つの方法です。

完済後の火災保険は複数社を比較して決める

火災保険を見直す際に難しいのは、1社だけの見積もりを見ても、その金額が高いのか安いのか判断しにくいことです。同じ住宅でも、保険会社や補償内容によって保険料は異なります。

そこで住宅ローン完済や長期契約の満期を迎えるタイミングでは、いきなり1社に決めるのではなく、複数社から見積もりを取って比較してみる方法があります。

保険料だけでなく条件をそろえて比較する

比較するときは、単純に一番安い保険を選ぶのではなく、できるだけ条件をそろえることが大切です。建物の保険金額、家財補償、水災補償、地震保険、免責金額などが異なれば、保険料にも差が出ます。

「A社は安い」と思っても、実は水災補償が付いていなかったということも考えられます。まず必要な補償を整理し、その条件に近い形で複数社を比較すると判断しやすくなります。

一括見積もりなら複数社を比較しやすい

何十年も火災保険を見直していない人にとって、一社ずつ保険会社を探して見積もりを依頼するのは意外と手間がかかります。そのような場合は、火災保険の一括見積もりサービスを利用する方法もあります。

一度条件を入力して複数社の見積もりを比較できれば、「今までと同じ会社で更新した場合」と「他社へ変更した場合」を比較しやすくなります。住宅ローンを完済したからといって、火災保険まで安くなるわけではありません。大切なのは、「完済したから保険をやめる」のではなく、「完済を機に、現在の住宅に合った補償と保険料を確認する」ことです。長年同じ火災保険に加入してきた人ほど、一度比較してみる価値はあるでしょう。

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住宅ローン完済後の火災保険でよくある質問

住宅ローンを完済したら火災保険は解約できますか?

住宅ローン完済後でも火災保険を解約すること自体は可能な場合がありますが、完済したからといって火災や風災などのリスクがなくなるわけではありません。保険期間が残っている場合は、すぐ解約するのではなく、今後必要な補償を確認してから判断した方がよいでしょう。

銀行経由で加入した火災保険は完済すると自動的に終了しますか?

住宅ローンの完済と火災保険の終了は必ずしも同じではありません。火災保険は保険証券などに記載された保険期間に基づいて契約されています。住宅ローン完済後も保険期間が残っているケースがあります。

また、金融機関の質権が設定されている場合には、完済に伴う手続きについて金融機関や保険会社へ確認すると安心です。

火災保険の満期が住宅ローン完済と同じなのはなぜですか?

以前は現在より長期間の火災保険契約が存在していました。住宅購入時に住宅ローンと同時に長期火災保険へ加入した結果、それぞれの終了時期が近くなっている可能性があります。

ただし、「ローンを完済したから火災保険が終わった」という意味ではなく、双方の契約期間が結果として近かったと考える方が正確です。

今までと同じ保険会社で更新した方がいいですか?

同じ保険会社で更新しても問題ありませんが、その会社が現在の住宅にとって最も条件が良いとは限りません。特に昔の長期契約から更新する場合、何年も火災保険を比較していない可能性があります。

更新前に複数社の補償内容や保険料を確認したうえで判断するとよいでしょう。

まとめ|住宅ローン完済は火災保険を見直す絶好のタイミング

住宅ローンを完済すると、大きな返済負担がなくなるため、火災保険まで「これで終わり」と考えてしまいがちです。しかし、住宅ローンがなくなっても住宅そのものは残り、火災、台風、豪雨、落雷などのリスクもなくなりません。

特に昔に住宅を購入した人の中には、住宅ローン契約時に長期火災保険へ加入し、完済時期と火災保険の満期が近くなっているケースがあります。何十年も同じ火災保険を利用してきたのであれば、満期案内が届いたからといって無条件に同じ保険会社で更新するのではなく、一度立ち止まって現在の住宅に必要な補償を確認してみましょう。

近年は自然災害リスクや修理費などを背景として火災保険を取り巻く環境も変化しています。また、かつてのような超長期契約ではなく、現在は5年程度を上限とする商品が中心となっています。住宅ローン完済は、住宅費を見直す大きな節目です。

「火災保険をやめるかどうか」だけでなく、「これからこの家をどのように守るか」という視点で考え、必要な補償を整理したうえで複数の保険会社を比較してみることが大切です。そのうえで現在の保険会社が最も自分に合っているのであれば継続すればよく、他社の方が条件に合っているのであれば乗り換えを検討できます。

長期契約の満期は、数十年ぶりに火災保険を選び直す機会になるかもしれません。

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出典・引用

▶ 損害保険料率算出機構「火災保険参考純率 改定のご案内」の公式ページはこちら
▶ 損害保険料率算出機構「火災保険参考純率」の公式ページはこちら
▶ 損害保険料率算出機構「火災保険・地震保険の概況」の公式ページはこちら
▶ 日本損害保険協会「火災保険」の公式ページはこちら
▶ 日本損害保険協会「住宅ローンと火災保険の関係」の公式ページはこちら
▶ 東京海上日動「火災保険は最長何年まで契約できるか」の公式ページはこちら
▶ あいおいニッセイ同和損保「住宅ローンを完済した場合の火災保険」の公式ページはこちら

本記事は、住宅ローン完済後の火災保険について一般的な情報をまとめたものです。実際の補償内容や保険料、契約条件は保険会社や契約内容によって異なります。契約・見直しの際は、各保険会社の最新情報をご確認ください。なお、本記事には一部広告・アフィリエイトリンクを含みます。

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