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食品や飲料を中心とした値上げが、2026年秋も続いています。
特に9月は今年最大規模の値上げラッシュとなり、スーパーやコンビニなどで「また高くなった」と感じた人も多いのではないでしょうか。では、続く10月はどうなるのでしょうか。
帝国データバンクが2026年8月31日に公表した「食品主要195社」価格改定動向調査によると、9月の飲食料品値上げは4,923品目に達しました。1回あたりの平均値上げ率は11%で、単月の値上げ品目数としては2026年最多です。
一方、10月についても、現時点ですでに3,033品目の値上げが予定されています。9月の4,923品目と比べれば減少するものの、決して少ない数字ではありません。9月と10月の2カ月連続で3,000品目を超えるのは約3年ぶりとなり、秋の家計には引き続き厳しい状況が続きそうです。
さらに10月は、通常の食品値上げだけではありません。10月1日には酒税制度の改正が予定されており、ビール、新ジャンル、チューハイなどの価格にも変化が出てくる可能性があります。
今回は2026年10月の値上げ速報として、現時点で分かっている食品・飲料の値上げ動向、具体的な商品、値上げが続く背景、酒税改正、そして9月に入って為替がやや円高方向へ動いていることが今後の物価にどのような影響を与えるのかまで見ていきます。
※本記事は2026年9月10日時点で公表されている情報をもとにしています。今後、新たな価格改定が発表される可能性があります。
9月は今年最大の値上げラッシュ、10月はどうなる?
2026年の値上げを振り返るうえで、まず押さえておきたいのが9月です。
帝国データバンクの調査によると、主要食品メーカー195社における9月の飲食料品値上げは4,923品目となりました。2026年では単月最多で、まさに「値上げラッシュ」と呼べる規模です。
一方、10月は現時点で3,033品目が予定されています。
| 時期 | 飲食料品の値上げ品目数 |
|---|---|
| 2026年9月 | 4,923品目 |
| 2026年10月 | 3,033品目 |
| 9月→10月 | 1,890品目減少 |
数字だけを見ると、「10月から値上げが落ち着くのでは」と感じるかもしれません。しかし、3,000品目を超える値上げは依然としてかなり大きな規模です。
帝国データバンクによれば、9月と10月の2カ月連続で単月3,000品目を超えるのは、2023年6~7月以来、約3年ぶりとなります。また、2026年に判明している飲食料品の値上げは1~11月で1万9,083品目に達しており、年間では2万品目を超えることが確実視されています。
つまり、10月は「9月より少ないから安心」というより、「9月の大規模値上げに続いて、10月も3,000品目を超える値上げが続く」と捉えた方が実態に近いでしょう。
2026年10月の値上げは何が中心になる?
10月の特徴は、特定の商品だけが上がるというより、飲料、加工食品、菓子、乳製品など生活に身近な商品へ幅広く価格改定が広がっていることです。
メーカー各社の発表を確認すると、その背景も共通しています。原材料価格だけではなく、包装資材、物流、エネルギー、人件費など複数のコストが同時に上昇しているためです。
飲料は引き続き値上げに注意
10月に家計への影響を感じやすそうなのが飲料です。
キリンビバレッジは2026年10月1日納品分から、ペットボトル、缶、ボトル缶、パウチの一部商品について価格改定を実施すると発表しています。メーカー希望小売価格の改定率は5~18%です。
飲料は1本あたりでは数十円程度の違いであっても、日常的に購入する家庭では年間の支出への影響が積み重なります。特にケース単位で水やお茶、清涼飲料を購入している家庭では、10月以降の販売価格を確認しておきたいところです。
キリンビバレッジは価格改定の理由として、原材料だけでなく、容器・包装資材、エネルギー、物流などに関する費用の高騰が続いていることを挙げています。
明治も10月1日出荷分から「辻利お濃い抹茶ラテ」「辻利抹茶ラテ」「辻利ほうじ茶ラテ」の飲料3品について価格改定を実施します。出荷価格の改定率は約16~21%となっており、今回確認できる商品の中でも比較的大きな値上げ幅です。
加工食品や菓子も幅広く値上げ
江崎グリコも2026年10月1日の出荷分以降、一部商品の価格改定を予定しています。
対象は非常に幅広く、菓子類、加工食品、チルド食品・飲料、アイスクリーム、ベビー用食品などに及びます。菓子類では「ビスコ」「プリッツ」「コロン」「SUNAO」などが対象となり、主な対象商品の改定率は3~8%です。
加工食品では「常備用カレー職人」「LEE」「DONBURI亭」「炒飯の素」などが対象となり、5~15%の価格改定が予定されています。さらに「朝食りんごヨーグルト」「カフェオーレ」「プッチンプリン」などを含むチルド食品・飲料では4~13%、アイスクリーム類では3~13%の価格改定が予定されています。
日常的にスーパーで目にする商品が多いだけに、10月の値上げを実感しやすい分野になりそうです。
果実加工品では約16%の値上げも
値上げ幅の大きさで注目したいのが、アヲハタの「まるごと果実」シリーズです。
アヲハタは2026年10月1日出荷分から、「アヲハタ まるごと果実」シリーズ13品について、参考小売価格を約16%引き上げます。
代表的な「まるごと果実 いちご 255g」は、税抜484円から561円へ変更されます。税込参考価格では523円から606円となり、1個あたり83円の上昇です。
メーカーは果実などの原材料価格に加え、包装資材費、物流費、エネルギー費、人件費などの上昇を価格改定の理由として挙げています。
10月値上げで注目したい具体的な商品3選
ここでは、10月の価格改定対象としてメーカーから発表されている商品の中から、値上げの影響をイメージしやすい身近な商品を3つピックアップします。
速報記事の段階では大量の商品を並べるよりも、値上げを実感しやすく、まとめ買いやストック需要とも相性の良い商品を数点紹介する方が記事全体の流れを崩しにくいでしょう。
1.アヲハタ まるごと果実 いちご
まず注目したいのが「アヲハタ まるごと果実 いちご」です。
255gの商品では、参考小売価格が税込523円から606円へ上昇します。値上げ率はシリーズ全体で約16%となっており、10月の価格改定の中でもインパクトがあります。
ジャム・フルーツスプレッド類は比較的保存しやすく、パンやヨーグルトなど日常的な用途も多い商品です。
単品だけでなく複数個セットなども流通しているため、普段から購入している家庭では、10月以降の価格を確認しておきたい商品の一つです。
2.江崎グリコ LEE
保存食品として取り上げやすいのが、江崎グリコのレトルトカレー「LEE」です。
グリコは「LEE各種」を10月からの加工食品の価格改定対象として挙げており、加工食品カテゴリーの主な対象商品の改定率は5~15%となっています。
レトルトカレーは普段の食事だけでなく、忙しい日のストックや防災備蓄としても使いやすい商品です。複数個セットも多く流通しているため、日常的に購入している人にとっては値上げ前後の価格差を確認しやすい商品といえます。
ただし、必要以上に買いだめするのではなく、普段の消費量に合わせて価格を比較することが大切です。
3.江崎グリコ ビスコ
もう一つ身近な商品として挙げられるのが「ビスコ」です。
グリコはビスコ各種についても10月の価格改定対象としています。菓子類の主な対象商品の改定率は3~8%です。
ビスコは日常のお菓子としてだけでなく、家庭でストックしやすい商品でもあります。箱入りやまとめ買い商品も多いため、10月の値上げを身近に感じやすい商品の一つといえるでしょう。
10月1日から酒税制度も変わる
2026年10月は食品メーカーによる値上げだけでなく、もう一つ大きな変更があります。
10月1日から酒税率が改正されます。
今回の改正は、ビール系飲料など酒類によって異なっていた税率を段階的に見直してきた制度改正の最終段階にあたります。
ビールは減税、新ジャンルは増税へ
財務省によると、2026年10月からビール系飲料の酒税率は1キロリットルあたり15万5,000円、350ml換算で54.25円に一本化されます。
これまで税率が高かったビールは減税となる一方、いわゆる新ジャンルは増税となります。
そのため、「10月からお酒がすべて値上げされる」という理解は正確ではありません。ビールについては税負担が下がり、新ジャンルについては税負担が上がります。商品によって影響する方向が異なる点には注意が必要です。
チューハイなどは350mlあたり7円の増税
家計への影響で特に注目したいのがチューハイなどです。
その他の発泡性酒類の税率は、350mlあたり28円から35円へ引き上げられます。単純計算では350ml缶1本あたり7円の増税です。
国税庁は、酒税率の引き上げ・引き下げ相当額について、原則として販売価格を通じて適正に転嫁されるべきものとしています。ただし、酒類の価格そのものは自由価格であり、実際の店頭価格はメーカーや小売店によって異なります。
サントリーも10月1日から価格を改定
実際にメーカー側でも対応が始まっています。
サントリーは10月1日の酒税率改正に伴い、ビール、新ジャンル、RTD、スピリッツ・リキュール、発泡性ワインなどの生産者価格を改定します。
主な対象ブランドには、ビールでは「ザ・プレミアム・モルツ」「サントリー生ビール」、新ジャンルでは「金麦」、RTDでは「-196」「こだわり酒場」などがあります。
税制改正によってビールは減税、新ジャンルやチューハイなどは増税となるため、10月以降は酒類売り場の価格体系にも変化が出てきそうです。
なぜ値上げは止まらないのか?
これだけ多くの商品が値上げされる背景には、一つだけではなく複数の要因があります。
帝国データバンクの調査では、2026年の値上げ要因として「原材料高」が90%を超えており、依然として最大の要因となっています。
しかし、最近の企業発表を細かく見ていくと、それだけではありません。
原材料だけでなく物流・人件費・エネルギーも上昇
例えばアヲハタは、果実などの原材料価格に加えて、包装資材費、物流費、エネルギー費、人件費の上昇を挙げています。
キリンビバレッジも原材料、容器包材、エネルギー、物流費の上昇を価格改定の理由としています。
つまり現在の値上げは、「円安で輸入原材料が高くなったから」という単純な構図ではなくなっています。
商品の製造から消費者の手元に届くまでのさまざまな段階でコストが上昇しており、企業側が価格を維持することが難しくなっているのです。
この構造は、今後の物価を考えるうえでも重要なポイントになります。
9月に円高方向へ動いても、すぐに値下げにはならない
ここで気になるのが為替です。
2026年は円安が輸入物価や企業コストを押し上げる大きな要因の一つとなってきました。一方、9月に入ってから為替相場はそれまでの円安水準からやや円高方向へ振れる場面もみられます。
では、このまま円高が進めば食品の値上げは止まるのでしょうか。
結論からいえば、少なくとも10月の値上げが急に取り消される可能性は高くないと考えられます。
為替が動いてから店頭価格に反映されるまでには時間がかかる
食品メーカーは原材料を毎日その日の為替レートで購入しているわけではありません。
原材料の調達契約、在庫、為替予約、生産計画などがあるため、為替相場が円高になったとしても、その効果が製造コストに表れるまでには時間差があります。
さらに、今回メーカー各社が値上げ理由として挙げているのは為替だけではありません。人件費、物流費、包装資材、エネルギー費など国内で発生するコストも上昇しています。
したがって、多少の円高だけで値上げ圧力が一気に消えるとは考えにくいでしょう。
日本銀行も過去の分析で、為替レートの変動が国内物価へ与える影響は必ずしも一定ではなく、為替変動が一時的なものか持続的なものかも重要になると指摘しています。
円高が続けば2027年の値上げには変化が出る可能性
一方で、今後も円高傾向が続けば状況は変わってきます。
輸入する原材料、エネルギー、包装資材などの円換算価格が低下すれば、企業のコスト上昇圧力を和らげる方向に働きます。
そのため、円高が一時的ではなく数カ月単位で続き、原油や穀物など国際商品価格も落ち着けば、2026年末から2027年にかけて値上げ品目数や値上げ率が減少していく可能性はあります。
ただし、これは「値段が以前の水準へ戻る」という意味ではありません。
人件費や物流費などが高止まりすれば、値上げのペースが鈍化しても、すでに引き上げられた商品価格がそのまま維持される可能性があります。
今後は「値上げが続くか」だけでなく、「値上げ品目数が減るか」「値上げ率が縮小するか」という点にも注目したいところです。
10月の値上げはまだ増える可能性がある
今回紹介した10月3,033品目という数字は、あくまで2026年8月末までに判明しているものです。そのため、今後メーカー各社から追加の価格改定が発表され、10月の値上げ品目数がさらに増える可能性があります。
実際、値上げ発表は数カ月前に行われるケースだけではなく、実施時期が近づいてから公表されるケースもあります。
また、すでに11月以降の値上げ発表も始まっています。明治は11月1日出荷分から「きのこの山」「たけのこの里」などチョコレート・スナック11品について約3~8%の価格改定を予定しており、キユーピーも11月1日出荷分からマヨネーズ、ドレッシング、パスタソースなど家庭用224品目を約3~25%値上げすると発表しています。つまり、10月を越えれば値上げが終わるという状況ではなく、すでに11月以降へ値上げが続いていることが分かります。
9月後半に向けて何をチェックすべき?
2026年10月の値上げを考えるうえでは、9月上旬の速報だけで判断するのではなく、9月後半にかけて情報を更新していく必要があります。
今後特に注目したいのは、「10月の最終的な値上げ品目数」「新たに価格改定を発表するメーカー」「値上げ率の大きい商品」「10月1日の酒税改正後の酒類価格」「為替相場と輸入物価」の5点です。
10月の値上げ品目数が3,033品目からどこまで増えるのかは、家計への影響を考えるうえで重要な指標になります。
また、10月1日の酒税改正については、単純な一律値上げではありません。ビールは減税となる一方、新ジャンルやチューハイなどは増税となるため、10月以降の実際の販売価格を比較してみると、これまでとは違った価格差が生まれる可能性があります。
そして、9月以降の円相場も重要です。
円高傾向が定着すれば将来的な輸入コストの低下につながる可能性がありますが、短期間の為替変動だけで食品価格がすぐに下がるわけではありません。2026年末から2027年にかけて値上げペースがどう変化するのか、中長期的に見ていく必要があります。
確認したいデータベース
まとめ|10月も3,000品目超の値上げ、秋の家計負担は続く
2026年9月は4,923品目の飲食料品が値上げされ、今年最大の値上げラッシュとなりました。
10月は現時点で3,033品目となり、9月よりは減少します。それでも2カ月連続で3,000品目を超える規模であり、値上げが落ち着いたと判断するにはまだ早そうです。
飲料、加工食品、菓子、乳製品、果実加工品など身近な商品で価格改定が予定されているほか、10月1日には酒税制度も大きく変わります。
一方、今後の注目材料となるのが為替です。
9月に入り円相場が円高方向へ動く場面が増え、この傾向が長期間続けば輸入コストを抑える要因になります。ただし、食品価格には原材料だけでなく、人件費、物流費、包装資材、エネルギー費なども影響しています。そのため、円高になったからといって、すぐに値上げが止まったり、商品価格が下がったりするとは限りません。
今回の3,033品目という数字も確定値ではありません。10月に向けて新たな価格改定が発表されれば、値上げ品目数はさらに増える可能性があります。
本サイトでは今後も10月の値上げ情報を追い、次回は「日用品・生活必需品」、9月下旬には「10月値上げ直前情報」として最新情報をまとめる予定です。
食品だけでなく日用品や酒類まで含め、秋の家計がどの程度影響を受けるのか。10月1日を迎えるまで、引き続き最新の価格改定情報を確認していきます。
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- 【2026年9月版】年金受給者向け定期預金金利ランキングTOP10|最高1.80%!夏のボーナス後も高金利は続く?
主な出典・参考資料
▶帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査の公式ページはこちら
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▶国税庁「令和8年10月1日実施の酒類の手持品課税(戻税)」の公式ページはこちら
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本記事は、2026年9月11日時点で公表されている企業・官公庁の公式情報をもとに作成しています。本記事で掲載している値上げ率は、メーカー発表時点の情報です。実際の販売価格、価格改定時期、取扱商品は販売店によって異なる場合があります。本記事にはAmazonアソシエイトによる広告リンクを含んでおり、Amazonのアソシエイトとして、まねっぴのお金講座は適格販売により収入を得ています。買い占めや転売を推奨するものではありません。価格、賞味期限、保管場所などをご確認のうえ、家計に無理のない範囲で、ご自身の判断と責任において購入してください。