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2026年10月に入り、ネット銀行の定期預金金利は再び動き始めています。
通常であれば10月は、夏のボーナスキャンペーンが終わり、冬のボーナスキャンペーンが始まるまでの「谷間」にあたります。実際、UI銀行の年1.50%キャンペーンは9月30日に終了し、PayPay銀行の年1.255%キャンペーンも9月15日で終了しました。
ところが、ネット銀行全体を見渡すと、それほど金利が下がった印象はありません。むしろ10月1日には大和ネクスト銀行やオリックス銀行が通常金利を大きく引き上げ、1年もの定期預金でも年1.50%を超える水準が出てきました。夏のキャンペーンが終わっても、高金利そのものは残っているというのが2026年10月の特徴です。
今回は前月と同じネット銀行・無店舗型銀行の主要10行を対象に、個人向け1年もの円定期預金を比較します。新規口座開設者だけに適用される特殊な金利などは原則としてランキングから外し、通常利用しやすい金利を中心に比較しました。
それでは、第10位から見ていきましょう。
2026年10月 ネット銀行の定期預金金利ランキングTOP10
第10位 PayPay銀行|1年定期 年0.50%
第10位はPayPay銀行です。1年もの円定期預金の通常金利は年0.50%となっています。
前月は夏の特別金利キャンペーンによって1年ものが年1.255%となり、ランキング3位まで上昇していました。しかし、このキャンペーンは9月15日で終了。10月は通常金利に戻ったため、大きく順位を下げました。
ただし、PayPay銀行は金利だけで判断する銀行ではなくなっています。普通預金ではPayPayポイントを組み合わせた「ステップアップ円預金」を展開するなど、PayPay経済圏との連携を強めています。日常的にPayPayを利用している人であれば、預金金利に加えてポイントや決済サービスまで含めて考えたいところです。
第9位 ドコモSMTBネット銀行|1年定期 年0.50%
第9位はドコモSMTBネット銀行です。1年もの円定期預金は年0.50%となっています。2026年8月に住信SBIネット銀行から商号変更したことで、ドコモとの連携が一気に進んでいる銀行でもあります。
金利だけを見ると今回の上位行には及びませんが、銀行サービスとdアカウントの連携が始まり、給与受取や口座振替、デビットカードなどの利用によってdポイントが貯まる仕組みが導入されています。さらに条件を満たすことで、d払い・dカードなどドコモサービス側の特典にもつながります。
ネット銀行は「金利の高い銀行」という位置付けから、「普段使っているサービスと資金管理をまとめる銀行」へ変わりつつあります。その代表例の一つと言えるでしょう。
第8位 auじぶん銀行|1年定期 年0.50%
第8位はauじぶん銀行です。10月5日時点の1年もの円定期預金は年0.50%です。6カ月ものは年1.27%、5年ものは年1.80%となっており、預入期間によって金利差がかなり大きくなっています。
1年ものだけで見ると第8位ですが、auじぶん銀行も連携サービスを重視したい銀行です。au PAYアプリとの連携、au PAYカードの引き落とし、対象証券会社との連携などによって、普通預金金利が上乗せされる仕組みがあります。
定期預金だけを別の銀行へ移すのか、それとも給与、カード、証券、決済まで一つの経済圏にまとめるのかによって評価が変わります。
第7位 GMOあおぞらネット銀行|1年定期 年0.510%
第7位はGMOあおぞらネット銀行です。1年以上2年未満の円定期預金は年0.510%となっています。わずかな差ですが、年0.50%の銀行を上回ります。
2年以上になると年0.650%まで上昇しますが、1年ものについては比較的標準的な水準です。一方、GMOクリック証券と連携する「証券コネクト口座」など、証券サービスと資金を連携できることは特徴の一つです。
株式や投資信託などを利用する人にとっては、定期預金単独ではなく、投資待機資金をどこに置くかという視点で比較してもよいでしょう。
第6位 セブン銀行|1年定期 年0.55%
第6位はセブン銀行です。2026年10月6日時点で、1年もの円定期預金は年0.55%となっています。2年ものは年0.65%、3年ものは年0.70%、5年ものは年0.80%です。
突出した高金利ではありませんが、全国にあるセブン銀行ATMを利用できる身近さは大きな特徴です。ネット銀行を初めて利用する人にとっては、金利だけではなく入出金のしやすさも重要になります。
高金利を追いかけて複数の銀行口座を開設するのが面倒という人には、使い勝手とのバランスを取りやすい銀行です。
第5位 ローソン銀行|1年定期 年0.90%
第5位はローソン銀行です。1年もの円定期預金は年0.90%となり、ここから金利水準が一段上がります。
ローソン銀行は夏以降も比較的高い定期預金金利を維持しており、1年ものだけでなく短期定期も含めて金利水準が高めです。最低預入額は1万円以上1円単位となっているため、まとまった資金がなくても利用しやすい点も特徴です。
また、ローソン銀行ダイレクトから定期預金の預け入れや解約などを行えるため、店舗に行く必要はありません。コンビニ銀行という身近さとネット完結型の使い勝手を組み合わせた銀行と言えます。
第4位 ソニー銀行|1年定期 年1.00%
第4位はソニー銀行です。1年もの円定期預金は年1.00%で、今回のランキングではここから年1%台に入ります。
夏の円定期特別金利では1年ものが年1.25%まで引き上げられていましたが、キャンペーン終了後も通常の1年定期で年1.00%を確保しています。3年ものについては年1.80%となっており、預入期間によってはさらに高い金利を選択できます。
ソニー銀行は金利以外のサービスも特徴的です。2026年から「円リッチプログラム」を開始し、給与・年金受取、デビットカード利用、普通預金残高、住宅ローンなどの条件を満たすことで普通預金に上乗せ金利が適用されます。ANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLETでは、条件に応じて利息特典の代わりにANAマイルを受け取る仕組みもあります。
第3位 UI銀行|1年定期 年1.10%
第3位はUI銀行です。スーパー定期預金の1年もの通常金利は年1.10%、1,000万円以上の大口定期では年1.15%となっています。
9月までは1年もの年1.50%のキャンペーンを実施していたため前月ランキングでは首位でしたが、このキャンペーンは9月30日で終了しました。そのため10月は通常金利に戻り、順位は3位となっています。
ただし、キャンペーン終了後でも通常金利が年1.10%ある点は重要です。金利上昇局面では、一時的なキャンペーン金利だけではなく「キャンペーンが終わった後の通常金利がどれくらい高いか」も銀行選びの判断材料になります。
第2位 オリックス銀行|1年定期 年1.50%
第2位はオリックス銀行です。2026年10月1日時点で、eダイレクト定期預金の1年ものは年1.50%まで上昇しました。前月の年1.25%から0.25ポイントの引き上げです。
さらに2年ものは年1.50%、3年ものは年1.55%、5年ものは年1.60%、7年ものは年1.65%となっています。キャンペーンではなく通常金利としてこの水準が設定されている点は注目です。
一方、eダイレクト定期預金は100万円以上1円単位となるため、少額から定期預金を始めたい人には向きません。反対に、100万円以上の余裕資金を1年間使う予定がない人にとっては、有力な預け先になります。
100万円を年1.50%で1年間預けた場合、税引前利息は15,000円です。ゼロ金利時代の定期預金を知っている人からすると、預金だけでも利息を実感できる水準になってきました。
第1位 大和ネクスト銀行|1年定期 年1.60%
2026年10月版の第1位は、大和ネクスト銀行です。
10月1日に個人向け円定期預金金利を引き上げ、1年ものは年1.30%から年1.60%へ上昇しました。2年ものは年1.70%、3年ものは年1.80%となっており、1年ものだけでなく中期の定期預金でも高い水準です。
1年もの年1.60%は、今回比較した10行の中でトップです。100万円を1年間預けた場合の税引前利息は16,000円となります。
大和ネクスト銀行で注目したいのは、大和証券との「ダイワのツインアカウント」です。銀行口座と証券口座を連携することで、株式の売却などで発生した証券口座の預り金を普通預金へ自動的に移す仕組みがあります。逆に証券を購入するときには、必要な資金を銀行口座から証券口座へ自動的に振り替えることもできます。
銀行店舗や自行ATMを持たない無店舗型銀行でありながら、大和証券との連携によって資産管理を一体化できることが大きな特徴です。単純な定期預金金利だけでなく、証券投資の待機資金まで含めて管理したい人には相性のよい銀行です。
2026年10月 ネット銀行1年定期預金ランキング一覧
| 順位 | 銀行名 | 銀行名 | 9月からの主な変化 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 大和ネクスト銀行 | 1.60% | 1.30%から引き上げ |
| 2位 | オリックス銀行 | 1.50% | 1.25%から引き上げ |
| 3位 | UI銀行 | 1.10% | 1.50%キャンペーン終了 |
| 4位 | ソニー銀行 | 1.00% | おおむね横ばい |
| 5位 | ローソン銀行 | 0.90% | おおむね横ばい |
| 6位 | セブン銀行 | 0.55% | おおむね横ばい |
| 7位 | GMOあおぞらネット銀行 | 0.510% | おおむね横ばい |
| 8位 | auじぶん銀行 | 0.50% | おおむね横ばい |
| 9位 | ドコモSMTBネット銀行 | 0.50% | おおむね横ばい |
| 10位 | PayPay銀行 | 0.50% | 1.255%キャンペーン終了 |
8位から10位までは金利が年0.50%で同率です。本記事では前月記事との比較を分かりやすくするため便宜上順位を付けていますが、金利だけで見れば3行は同順位と考えてください。
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なぜ「夏と冬の谷間」の10月でも高金利なのか
長期金利は3%近辺が意識される水準へ
2026年は長期金利が大きく上下する場面もありましたが、秋に入ると3%近辺が強く意識されるようになっています。
財務省が公表した2026年9月1日の10年国債入札では、募入平均利回りが2.995%、募入最高利回りが3.011%となりました。10年国債でも「3%」という数字が現実的な水準になっています。
海外でも金利上昇圧力が続いています。米連邦準備制度理事会(FRB)は9月16日のFOMCで政策金利を0.25ポイント引き上げ、FF金利の誘導目標を3.75~4.00%としました。
日本でも日本銀行が9月の金融政策決定会合で追加利上げを実施し、無担保コール翌日物金利を1.25%程度で推移するよう促しています。こうした国内外の金利環境が、銀行の預金金利にも波及していると考えられます。
つまり、夏のボーナスキャンペーンが終了したからといって、預金金利まで以前の水準へ戻るとは限らなくなっています。10月に大和ネクスト銀行やオリックス銀行が通常金利を引き上げたことは、その象徴的な動きでしょう。
ネット銀行は「金利+連携サービス」で選ぶ時代へ
PayPay、au、dポイント、証券口座との連携が広がる
近年のネット銀行で大きく変わったのは、預金だけでサービスが完結しなくなったことです。
PayPay銀行ではPayPayポイント、auじぶん銀行ではau PAYやau PAYカード、ドコモSMTBネット銀行ではdアカウントやdポイントとの連携が進んでいます。大和ネクスト銀行では大和証券とのツインアカウント、GMOあおぞらネット銀行では証券コネクト口座、ソニー銀行ではSony Bank WALLETやANAマイルなど、それぞれ独自の経済圏を形成しています。
そのため、年0.1%程度の金利差だけで銀行を頻繁に乗り換えるより、自分が普段利用している決済、クレジットカード、証券、ポイントサービスまで含めて選んだ方が、結果としてメリットが大きくなるケースもあります。
例えば100万円を1年間預けた場合、年1.00%と年1.10%の税引前利息差は1,000円です。口座間の資金移動や新規口座開設の手間まで考えると、わずかな金利差だけを追う必要があるかは人によって変わってきます。
一方、年0.50%と年1.60%では100万円あたりの税引前利息差が年間11,000円になります。ここまで差が広がれば、預け先を見直す意味はかなり大きくなるでしょう。
1年もの定期預金を選ぶときに確認したいこと
キャンペーン金利と通常金利を分けて見る
ネット銀行の金利比較で最も注意したいのが、キャンペーン金利と通常金利の違いです。
9月までのUI銀行年1.50%やPayPay銀行年1.255%は魅力的でしたが、期間限定でした。キャンペーン期間が終われば、新しく預ける資金には通常金利が適用されます。
一方、10月の大和ネクスト銀行年1.60%やオリックス銀行年1.50%は通常金利として設定されています。金利は今後変更される可能性がありますが、「いつまでに預けなければならない」というキャンペーン期限に左右されにくい点は大きな違いです。
預入金額と中途解約条件も確認する
金利が高くても、最低預入金額が自分の資金に合わなければ利用できません。
オリックス銀行のeダイレクト定期預金は100万円以上ですが、UI銀行などは少額から利用できます。また、定期預金を満期前に解約すると、当初の約定金利ではなく中途解約利率が適用されるのが一般的です。
生活防衛資金や近いうちに使う予定のお金まで高金利の定期預金へ入れるのではなく、「1年間使わない資金なのか」を確認してから預けることが大切です。
2026年10月のネット銀行定期預金はどう選ぶ?
2026年10月は、通常なら夏と冬のボーナス金利の谷間となる時期です。しかし今年は金利上昇の流れが続いており、大和ネクスト銀行が1年もの年1.60%、オリックス銀行が年1.50%まで引き上げるなど、むしろ通常金利の水準が一段上がっています。
一方で、UI銀行やPayPay銀行のように夏のキャンペーンが終了した銀行もあります。このため「ネット銀行の金利が一斉に上がっている」というより、キャンペーン終了による低下と、通常金利引き上げによる上昇が同時に起きている状況と見るのが適切でしょう。
今後、冬のボーナスシーズンに向けて新たな定期預金キャンペーンが始まる可能性もあります。金利上昇局面では長期間すべての資金を固定せず、1年程度の定期預金を中心に満期を分散させる方法も選択肢になります。
そして、これからのネット銀行選びでは金利だけを見るのではなく、PayPay、au、ドコモ、証券口座、デビットカードなど、自分が普段使っているサービスとの連携まで確認することが重要です。
年0.1%の差を追うよりも、預金、決済、ポイント、投資をまとめて使いやすい銀行を選ぶ。そのうえで高金利が得られる銀行を探すという考え方が、これからのネット銀行選びには合っているのではないでしょうか。
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出典・引用
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本記事は、2026年10月時点で各金融機関などが公表している情報をもとに作成した情報提供を目的とするものであり、特定の金融商品や金融機関への申込み・契約・投資を推奨するものではありません。定期預金の金利、キャンペーン内容、預入条件、対象者、取扱期間などは変更または終了する場合があります。実際に利用する際は、必ず各金融機関の公式サイトや窓口で最新情報をご確認ください。また、本記事にはAmazonアソシエイト・プログラムを利用した商品紹介リンクが含まれる場合があります。
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