2026年9月、太陽光発電を取り巻く環境は少し複雑になっています。
一方では電気料金の上昇が家計の負担となり、自宅の屋根に太陽光発電設備を設置して、電力会社から購入する電力量を減らしたいと考える家庭が増えています。その一方で、日本では金利上昇も進んでおり、太陽光発電設備をローンで購入する場合には「設備価格」だけでなく「借入金利」も以前より重要になっています。
財務省が2026年9月1日に実施した10年利付国債の入札では、募入最高利回りが3.011%となりました。日本銀行は政策金利の目安となる無担保コール翌日物金利を1.0%程度で推移させる方針を示しており、次回の金融政策決定会合は9月17日、18日に予定されています。今後の追加利上げを含め、ローン金利についても上昇方向を意識しておきたい局面です。
さらに、中東情勢の悪化による原油やLNG価格への影響も無視できません。経済産業省は、一般的な電気料金では2~4か月前の燃料輸入価格が反映される仕組みであり、中東情勢による燃料輸入価格上昇が家庭向け電気料金へ徐々に反映されるとの見方を示しています。政府による電気・ガス料金支援は実施されていますが、燃料価格という面では依然として電気料金への上昇圧力があります。
こうした状況で家庭用太陽光発電を検討することには一定の合理性があります。ただし、太陽光パネルやパワーコンディショナーだけでなく、人件費や施工費も含めて導入費用は決して安くありません。
筆者として特におすすめしたいのは、最初から1社に決めず、同じ設備容量、同等の機器、同じ工事条件で複数社から相見積もりを取得することです。そして「電気代がいくら下がるのか」ではなく、「支払う設備費とローン利息を含め、何年で投資額を回収できるのか」まで確認してから契約することが重要です。
今回は2026年9月時点で、太陽光発電設備を資金使途として公式に確認できる金融機関を調査し、最低適用金利を中心にTOP10をまとめました。
それでは10位から見ていきます。
2026年9月版 ソーラーローン金利ランキングTOP10
第10位 北群馬信用金庫「無担保住宅ローン」 年2.875%
第10位は北群馬信用金庫です。
2026年8月31日現在、リフォーム向けの無担保住宅ローンは期間限定優遇金利で年2.875%となっています。変動金利型の商品です。
北群馬信用金庫のリフォームローンでは、住宅の増改築やキッチンの改装、バリアフリー工事などに加えて、太陽光発電システムの導入費用にも利用できます。借入期間は最長15年となっており、太陽光発電だけでなく住宅全体の改修を検討している家庭でも利用しやすい商品です。
注意したいのは、以前の返済例として掲載されている金利と現在のローン金利が異なることです。申し込む際には必ず最新の金利一覧を確認しましょう。
第9位 多摩信用金庫「たましん個人ローン リフォーム」 年2.775%
第9位は多摩信用金庫です。
2026年9月1日時点の「たましん個人ローン リフォーム」は、変動金利の店頭表示金利が年3.375%、最優遇金利が年2.775%となっています。8月版の記事作成時より金利が上昇しているため、9月版では最新金利に更新しました。
融資額は最大1,000万円、返済期間は最長15年。自宅の増改築、水回りの補修、外壁工事のほか、太陽光発電システムの設置にも利用できます。
仮審査結果に一定の有効期間が設けられており、施工会社や具体的なリフォーム内容が完全に決まっていない段階から資金計画を確認できる点も特徴です。
金利上昇局面では、「先月の記事に載っていた金利」をそのまま利用しないことが大切です。ソーラーローンは月単位で条件が変わる場合があるため、設備の見積もりと同時にローン金利も取り直すことをおすすめします。
第8位 栃木信用金庫「リフォームプラン・エコ」 年2.425%
第8位は栃木信用金庫です。
「リフォームプラン・エコ」は変動金利で年2.425%。保証料も金利に含まれています。
太陽光発電システム、家庭用蓄電池、エコキュート、エネファームなどのエコ関連設備が対象で、借入金額は最大1,000万円、返済期間は最長15年です。
太陽光発電と蓄電池を同時に導入すると、見積額が300万円を超えるケースも珍しくありません。その場合、0.1%や0.2%の金利差でも返済期間が長くなるほど支払利息に差が出ます。
一方、金利だけを理由に蓄電池までセットにする必要はありません。太陽光のみの場合と、太陽光+蓄電池の場合の2パターンで見積もりを取り、それぞれ年間どの程度電気料金を削減できるのかを比較した方が判断しやすくなります。
第7位 遠賀信用金庫「リフォームプラン・エコ」 年2.30%~
第7位は遠賀信用金庫です。
リフォームプラン・エコの通常金利は変動金利で年2.50%ですが、「おんしんプレミアムクラブ」のメンバーについては年0.20%の金利優遇が設定されているため、条件を満たす場合は年2.30%が目安となります。保証料は金利に含まれています。
融資額は10万円以上1,000万円以下、期間は最長15年。太陽光発電システムだけでなく、家庭用蓄電池や太陽熱利用設備なども対象です。
ただし、年2.30%は誰でも利用できる金利ではありません。金融機関のランキングを見る際には「一番小さく書かれている金利」だけを見るのではなく、自分自身が優遇条件を満たしているか確認することが重要です。
第6位 飯能信用金庫「リフォームプラン」 年2.250%
第6位は飯能信用金庫です。
2026年9月1日時点のリフォームプランは変動金利で、基準金利年4.225%に対して最優遇金利は年2.250%。保証料も含まれています。
住宅用太陽光発電を設置する場合も優遇条件の対象となっており、給与または公的年金の振込口座指定、住宅ローン利用など、取引内容による金利優遇があります。
地域金融機関のリフォームローンでは、このようにメインバンクとして利用している人ほど有利になるケースがあります。
現在住宅ローンを返済している人は、いきなり別の金融機関へ申し込むのではなく、まず住宅ローンを借りている金融機関に「太陽光発電の追加工事に使えるローンがないか」を確認するとよいでしょう。
第5位 大和信用金庫「やましんリフォームプラン」 年2.15%
第5位は大和信用金庫です。
2026年9月30日までの申込受付分について、「やましんリフォームプラン」ではエコ関連設備を対象とした変動金利・保証料込みの年2.15%が設定されています。
太陽光発電設備、蓄電システム、エコキュート、エネファームなどが年2.15%の対象です。通常のリフォームプランは年2.45%となっているため、太陽光発電設備を導入する場合に金利面でメリットがあります。
今回のように期間限定キャンペーンが設定されている商品は、金利だけでなく「いつまでに申し込む必要があるか」「いつまでに融資を受ける必要があるか」まで確認してください。
太陽光発電の場合、契約から施工まで数か月かかるケースもあります。ローンだけ先に決めるのではなく、施工予定日と融資実行日を合わせて考える必要があります。
第4位 北陸ろうきん「リフォームローン+α」 年2.10%~
第4位は北陸ろうきんです。
9月時点の「リフォームローン+α」は、北陸ろうきんで住宅ローンを利用中の場合、変動金利で年2.10%からとなっています。住宅ローンを利用していない場合は年2.60%からです。
前月の記事では年1.85%でしたが、現在は公式ページで年2.10%が掲載されています。金利上昇局面に入っていることが、こうした身近なリフォームローンにも表れ始めています。
融資金額は最大1,500万円、返済期間は最長20年。太陽光発電設備のほか、住宅の増改築、外装工事、土地や住宅の購入など幅広い用途に利用できます。保証料は北陸ろうきんが負担します。
最長20年という返済期間は月々の返済額を抑えられる一方、太陽光発電設備に対して20年間借り続けることが本当に合理的かは別問題です。パワーコンディショナーなどの将来的な交換費用も考え、返済期間を必要以上に長くしないことをおすすめします。
第3位 昭和信用金庫「しょうわリフォームローン PLUS」 年1.975%
いよいよTOP3です。
第3位は昭和信用金庫の「しょうわリフォームローン PLUS」です。
無担保住宅ローンプライムは、変動金利・保証料込みで年1.975%となっています。2026年8月3日時点の公式情報で確認でき、太陽光発電システムを設置する場合もプライム金利の適用条件に含まれています。
融資金額は最大1,000万円。太陽光発電だけでなく、窓や屋根、床などの断熱改修、家庭用蓄電池なども対象です。
2%を下回る金利は、現在の金利環境を考えると注目できる水準です。
ただし変動金利ですので、「現在1.975%だから15年間ずっと1.975%」という意味ではありません。基準金利は年2回見直される仕組みになっています。
金利が0.5%上昇した場合、1.0%上昇した場合でも返済を続けられるか、契約前にシミュレーションしておくと安心です。
第2位 大阪信用金庫「DOリフォームローン」 年1.78%~
第2位は大阪信用金庫です。
「DOリフォームローン」のWEB完結型は固定金利で年1.78%から。保証料は融資金利に含まれています。融資額は10万円以上1,000万円以下、期間は最長15年です。
住宅の増改築や補修工事、キッチンや浴室などのリフォームに加えて、太陽光発電設備の設置工事にも利用できます。
今回特に注目したいのは、上位商品の多くが変動金利であるのに対して、DOリフォームローンは固定金利である点です。
10年国債の入札利回りが3%を超える水準まで上昇し、政策金利についても今後の追加利上げが意識されているなか、固定金利で1%台から利用できるというのは大きな特徴です。
ただし、年1.78%はWEB完結型の最低金利であり、実際の金利は審査結果によって決まります。表示金利だけを見て「必ず1.78%で借りられる」と考えないようにしましょう。
第1位 関西みらい銀行「関西みらいリフォームローン」 年1.650%~
2026年9月版の第1位は、関西みらい銀行の「関西みらいリフォームローン」です。
通常は変動金利の商品ですが、太陽光発電設備などの省エネ設備を設置する場合は金利優遇を受けられます。さらに関西みらい銀行所定の住宅ローンを利用している場合は追加の優遇があり、両方の条件を満たした場合の最低金利は年1.650%となります。
太陽光発電設備、蓄電設備、エネファーム、エコキュート、エコジョーズなどが省エネ設備の対象です。融資額は10万円以上1,000万円以内、返済期間は最長15年となっています。保証料は金利に含まれるため、別途支払う必要はありません。
ただし、年1.650%は住宅ローン利用と省エネ設備設置という条件を満たした場合の金利です。省エネ設備のみ、または住宅ローン利用のみでは適用金利が異なります。
そのため、今回1位ではありますが、すべての人にとって最も安いとは限りません。
自分が現在利用している住宅ローン、居住地域、保証料、手数料などを含めて比較すると、2位以下の商品が有利になる場合もあります。
2026年9月版 ソーラーローン金利ランキング一覧
| 順位 | 金融機関 | 主な商品 | 最低金利 | 金利タイプ |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 関西みらい銀行 | 関西みらいリフォームローン | 年1.650%~ | 変動 |
| 2位 | 大阪信用金庫 | DOリフォームローン | 年1.78%~ | 固定 |
| 3位 | 昭和信用金庫 | しょうわリフォームローン PLUS | 年1.975%~ | 変動 |
| 4位 | 北陸ろうきん | リフォームローン+α | 年2.10%~ | 変動 |
| 5位 | 大和信用金庫 | やましんリフォームプラン | 年2.15%~ | 変動 |
| 6位 | 飯能信用金庫 | リフォームプラン | 年2.250%~ | 変動 |
| 7位 | 遠賀信用金庫 | リフォームプラン・エコ | 年2.30%~ | 変動 |
| 8位 | 栃木信用金庫 | リフォームプラン・エコ | 年2.425% | 変動 |
| 9位 | 多摩信用金庫 | たましん個人ローン リフォーム | 年2.775%~ | 変動 |
| 10位 | 北群馬信用金庫 | 無担保住宅ローン | 年2.875% | 変動 |
※2026年9月5日時点で確認できる各金融機関の公式情報を基に比較しています。全国すべての金融機関を網羅したランキングではありません。最低金利には住宅ローン利用、給与振込、会員制度、WEB申込などの条件を含む場合があります。
電気代上昇だけを理由に太陽光発電を急いで契約しない
中東情勢を背景に燃料価格が上昇すれば、日本の電気料金にも時間差で影響が出ます。電気料金が高くなれば、自宅で発電した電気を自家消費する経済的価値も高くなります。
その意味では、家庭用太陽光発電にとって電気料金上昇は追い風です。
ただし、「今後も電気代が上がりそうだから、すぐに太陽光を契約した方がいい」という結論にはなりません。
設備価格そのものが高ければ、電気料金を削減しても投資回収に長い時間がかかります。
例えば、同じ5kW程度の太陽光発電でも、パネルメーカー、パワーコンディショナー、屋根形状、足場、配線、保証内容などによって見積金額は変わります。
そのため、できるだけ条件をそろえたうえで複数社から見積もりを取ることが重要です。
太陽光発電は「何年でペイするか」を確認する
太陽光発電を検討するときに、筆者が最も重視したいのが投資回収年数です。
単純に「年間10万円電気代が安くなる」という話だけでは十分ではありません。
年間の自家消費による電気料金削減額に余剰電力の売電収入を加え、そこからメンテナンス費用などを考慮します。そして設備価格とローン利息を合計した実質的な支出額を何年で回収できるのかを計算します。
仮に設備価格が150万円でも、ローン利息を含めた総支払額が165万円になるのであれば、投資回収を考える際の基準は150万円ではなく165万円です。
反対に、複数社から見積もりを取った結果、同等設備を130万円で施工できれば、ローン金利を0.2%下げる以上の効果が出ることもあります。
だからこそ「一番安いソーラーローンを探す」ことと「一番合理的な施工価格を探す」ことはセットで考える必要があります。
金利上昇局面では固定金利も比較したい
今回のランキングでは変動金利の商品が大半を占めています。
変動金利には、借入時の金利を低く抑えやすいというメリットがあります。一方、政策金利や各金融機関の基準金利が上昇すると、返済期間中に適用金利が引き上げられる可能性があります。
2026年9月1日の10年国債入札では募入最高利回りが3.011%となり、日本の金利環境が数年前とは明らかに変わっています。
こうした環境では、最低金利だけでなく固定金利にも目を向けたいところです。
今回2位の大阪信用金庫は固定金利で年1.78%からとなっているため、将来の金利上昇を避けて返済額を確定したい人には比較する価値があります。
一方、5年程度で繰上返済する予定がある人なら、低い変動金利を選択する考え方もあります。
どちらが正解というものではなく、返済期間と金利上昇への耐性で判断することが大切です。
ソーラーローンを選ぶときは金利以外も確認する
保証料を確認する
金利に保証料を含む商品と、保証料を別途上乗せする商品があります。
年1.9%と年2.1%の商品を比べても、1.9%の商品に保証料が年0.5%上乗せされれば、単純には前者が有利とは言えません。
優遇条件を確認する
住宅ローン、給与振込、年金受取、WEB申込などによって最低金利が設定されている商品があります。
ランキングの最低金利が自分にも適用されるのか、正式な申込前に確認しましょう。
営業地域を確認する
今回のランキングには信用金庫や労働金庫が多く入っています。
地域金融機関の場合、営業地区内に居住または勤務していることなどが申込条件になるため、全国の誰もが利用できるとは限りません。
繰上返済手数料を確認する
ボーナスや余剰資金を使って早期返済する予定なら、繰上返済手数料も重要です。
返済期間を短くできれば、金利そのものより総支払利息を大きく削減できる場合があります。
まとめ|2026年9月は太陽光の設備価格とローン金利を両方比較
2026年9月のソーラーローンを調査すると、金利上昇局面に入っている一方で、条件を満たせば1%台で利用できる商品も残っています。
今回確認した中では、関西みらい銀行が年1.650%からで第1位、大阪信用金庫が固定金利年1.78%からで第2位、昭和信用金庫が年1.975%からで第3位となりました。
ただし、ランキング1位の商品を選べば必ず得になるわけではありません。
今後、電気料金が上昇すれば家庭用太陽光発電による自家消費の価値は高まる可能性があります。しかし、施工費そのものも上昇していれば、設備を高値で購入したことで投資回収が遅れる可能性があります。
太陽光発電を検討するのであれば、まず同じ条件で複数の施工会社から相見積もりを取る。その次に、年間発電量、自家消費量、売電収入から「何年でペイできるのか」を計算する。そして必要な資金に対してソーラーローンを比較する。
この順番が重要です。
特にこれからは「電気料金が高いから太陽光を設置する」という単純な考え方ではなく、「設備価格はいくらか」「年間いくら削減できるか」「ローン利息はいくらか」「何年で回収できるか」まで数字に落として判断することが、失敗を避けるためのポイントになると考えます。
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官公庁の出典・引用
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※本記事は2026年9月5日時点で各金融機関および官公庁が公表している情報を基に独自に作成しています。金利、優遇条件、融資期間、申込条件などは金融情勢や金融機関の判断により変更される場合があります。実際に申し込む際は、各順位に掲載した金融機関の公式ページで最新情報をご確認ください。