令和8年熊本地震により被害を受けられた皆さま、そのご家族、事業者の皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
突然の大きな揺れによって、住まいや店舗、設備が被害を受けた方も少なくありません。避難生活が続いている方、今後の住宅ローンや事業資金、当面の生活費に不安を感じている方もいらっしゃると思います。
微力ながら何ができるかを考えて、情報発信をすることにしました。
本記事では、生活再建、事業再建に向けて相談できる、熊本県内の銀行・信用金庫・信用組合の相談窓口をまとめています。
通帳やキャッシュカード、印鑑を紛失した場合の預金払い戻し、住宅ローンや事業融資の返済相談、災害復旧に必要な資金の相談など、金融機関が公表している支援内容を分かりやすく整理しました。
※本記事は2026年8月1日時点の公式発表を基にしています。相談窓口の受付時間や営業状況は変更される可能性があるため、来店前に各金融機関の公式サイトまたは電話で最新情報をご確認ください。
令和8年熊本地震とは
2026年7月28日16時27分ごろ、熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、熊本県宇城市と氷川町で最大震度7を観測しました。
気象庁は、この地震と一連の地震活動について「令和8年熊本地震」と名称を定めています。発生後も地震活動が続いているため、被災地域では引き続き安全の確保を最優先にしてください。
最初に相談する窓口は取引金融機関
生活費や住宅ローン、事業資金について不安がある場合は、まず普段利用している金融機関へ相談してください。
被災によって通帳、証書、キャッシュカード、印鑑、本人確認書類などを紛失していても、本人であることを確認したうえで、柔軟に預金の払い戻しに応じる対応が公表されています。
住宅ローンや事業融資の返済が難しくなりそうな場合も、すぐに結論を出す必要はありません。返済額の見直し、返済期間の延長、一定期間の返済猶予、災害復旧資金の借り入れなどを相談できる場合があります。
金融庁と日本銀行は、熊本県内の金融機関に対し、預金の払い戻しや融資手続き、既存借入金の返済条件変更などについて、被災者の事情に応じた柔軟な対応を行うよう要請しています。
被害の状況や今後の収入がまだ分からない段階でも、相談することは可能です。返済が遅れてからではなく、不安を感じた時点で早めに金融機関へ連絡することが大切です。
熊本県内の銀行・信用金庫・信用組合の相談窓口
本記事では、熊本県内に本店を置き、個人や事業者を対象とした令和8年熊本地震への対応を公式に公表している地域金融機関を中心に掲載しています。
肥後銀行
肥後銀行では、全営業店で令和8年熊本地震に関する相談を受け付けています。
相談できる内容は、通帳・キャッシュカード・印鑑の紛失、預金の払い戻し、住宅ローンや個人向けローン、事業資金の借り入れ、既存融資の返済条件変更などです。
通帳やキャッシュカードなどを紛失した場合は、肥後銀行ATMサービスセンターで24時間受け付けています。
個人の住宅ローンや生活資金については、取引店、各ローンプラザ、営業統括部で相談できます。事業者の融資や返済条件については、取引店または融資管理部が窓口です。
主な相談先は次のとおりです。
通帳・キャッシュカード紛失
肥後銀行ATMサービスセンター:096-352-3400
受付時間:24時間
個人向けローン・住宅ローン
営業統括部:096-326-8607
受付時間:平日9時~17時
事業資金・返済条件変更
融資管理部:096-326-8610
受付時間:平日9時~17時
各ローンプラザでは、平日のほか土曜日・日曜日に相談できる窓口もあります。店舗によって営業日が異なるため、事前に公式ページでご確認ください。
熊本銀行
熊本銀行では、全営業店を窓口として、令和8年熊本地震で被災した個人・事業者からの相談を受け付けています。
通帳、キャッシュカード、印鑑などを紛失した場合の手続き、事業資金、住宅ローン、個人向けローンなどについて相談できます。
通帳やキャッシュカードの紛失は、営業時間外にも喪失届受付センターで受け付けています。
通帳・キャッシュカード紛失
喪失届受付センター:0120-153-355
事業者向け相談
ビジネスサポートセンター:0120-757-827
受付時間:平日9時~17時45分
住宅ローン・個人向けローン
熊本ローンセンター:096-385-2424
受付時間:平日9時~17時、土曜日・日曜日10時~17時
このほか、合志、荒尾、八代のローンセンターでも相談を受け付けています。店舗によって休日や受付時間が異なります。
熊本銀行は、令和8年熊本地震を「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」の対象災害として案内しています。一定の条件を満たす場合は、住宅ローンなどの債務について、破産手続きによらず整理できる可能性があります。
ただし、債務の減額や免除が自動的に認められる制度ではありません。収入、資産、被害状況、借入内容などを踏まえて個別に判断されるため、まずは取引店へ相談してください。
熊本信用金庫
熊本信用金庫は、全営業店に「令和8年熊本地震特別融資相談窓口」を設置しています。
事業者の運転資金や設備資金、個人の住宅ローンや生活資金、既存借入金の返済条件変更などについて相談できます。
また、通帳や印鑑などを紛失した場合の預金払い戻しについても、本人確認を行ったうえで柔軟に対応するとしています。
相談窓口:熊本信用金庫の全営業店
受付時間:平日9時~12時、13時~15時
事業を継続するための資金だけでなく、被害を受けた住宅の修理や生活再建に必要な資金についても相談対象となっています。
熊本第一信用金庫
熊本第一信用金庫では、被災した方に対する預金や融資の取り扱いについて、柔軟に対応する方針を公表しています。
通帳、預金証書、キャッシュカード、印鑑などを紛失した場合でも、本人確認を行ったうえで預金の払い戻しを検討します。
定期預金などの期限前払い戻し、損傷した紙幣や硬貨の交換、災害復旧に必要な融資、既存借入金の返済猶予や返済条件変更についても相談できます。
預金・通帳・キャッシュカードに関する相談
業務部:096-355-6946
融資・返済条件に関する相談
審査部:096-355-6118
受付時間:平日9時~17時
取引店が営業できない場合や、避難によって取引店へ行けない場合は、最寄りの営業店または本部窓口へ連絡してください。
熊本中央信用金庫
熊本中央信用金庫は、全営業店に被災者向けの相談窓口を設置しています。
法人や個人事業主については、事業資金の新規借り入れ、既存融資の返済条件変更などを相談できます。
個人については、住宅ローンを含む各種ローン、災害復旧に必要な資金、返済条件の変更について相談できます。通帳や印鑑を紛失した場合の手続きも対象です。
相談窓口:熊本中央信用金庫の全営業店
受付時間:平日9時~15時
相談内容によって担当者の準備が必要になることがあるため、可能であれば来店前に取引店または最寄りの営業店へ電話で予約することが案内されています。
天草信用金庫
天草信用金庫では、令和8年熊本地震の被災者に対する預金・融資の取り扱いを公表しています。
通帳、預金証書、印鑑などを紛失している場合でも、本人確認の方法を工夫したうえで、預金の払い戻しに対応するとしています。
定期預金の期限前払い戻し、損傷した紙幣や硬貨の交換、災害復旧資金の相談、既存借入金の返済猶予や条件変更も相談できます。
罹災証明書などが必要な手続きについては、自治体の発行状況を踏まえ、被害状況を撮影した写真や、証明書の後日提出によって相談できる場合があります。
罹災証明書がまだ発行されていないことを理由に相談を先延ばしにせず、まず取引店へ現在の状況を伝えてください。
熊本県信用組合
熊本県信用組合では、令和8年熊本地震によって通帳、キャッシュカード、印鑑などを紛失した利用者に対し、相談窓口を設けています。
本人確認書類がない場合でも、住所や氏名、口座情報などを確認し、本人であることが確認できれば、一定額までの預金払い戻しに応じる対応を案内しています。
通帳・キャッシュカード・印鑑の紛失
各営業店:平日9時~17時
営業時間外
しんくみ事故受付センター:047-498-0151
預金や振り込みなどに関する相談
総務業務部:096-353-1252
受付時間:平日9時~17時
口座情報や本人確認書類が手元にない場合も、まずは取引店または相談窓口へ事情を説明してください。
熊本県医師信用組合を利用している方へ
熊本県医師信用組合は、医師や医療関係者などを対象とする組合員向けの金融機関です。
2026年8月1日時点では、公式サイト上で令和8年熊本地震専用の相談ページを確認できなかったため、本記事の専用窓口一覧とは分けて掲載しています。
組合員で、預金の払い戻しや融資、返済条件などについて相談が必要な場合は、公式サイトに掲載されている窓口へ直接お問い合わせください。
生活再建に向けて金融機関へ相談できること
被災後は、住居の修理費、家財の買い替え、当面の生活費、避難先での費用など、想定していなかった支出が重なる可能性があります。
金融機関では、主に次のような相談を受け付けています。
・通帳、キャッシュカード、印鑑を紛失した場合の預金払い戻し
・定期預金などの期限前払い戻し
・住宅の修理や再建に必要な資金
・住宅ローンや個人向けローンの返済条件変更
・返済期間の延長や一定期間の返済猶予
・損傷した紙幣や硬貨の交換
・自然災害による被災者の債務整理に関するガイドラインの相談
住宅ローンの返済が難しいと感じても、すぐに自宅を手放さなければならないとは限りません。収入の減少が一時的なものなのか、住宅の修理にどの程度の費用がかかるのかによって、検討できる方法は変わります。
被害額が確定していなくても、現在分かっている範囲で相談してください。
事業再建に向けて金融機関へ相談できること
店舗、事務所、工場、車両、機械設備などが被害を受けた事業者は、復旧費用だけでなく、売り上げが回復するまでの運転資金も必要になります。
金融機関には、設備の修理・買い替え資金、従業員の給与、仕入れ代金、家賃、税金や社会保険料の支払いなどについて相談できます。
既存融資の返済が負担になっている場合は、返済日を迎える前に取引金融機関へ相談することが重要です。
新たな融資だけでなく、毎月の返済額の減額、元金返済の一時停止、返済期間の延長などを検討できる場合があります。ただし、融資や返済条件変更には個別の審査があり、必ず希望どおりになるとは限りません。
それでも、相談せずに返済が遅れるより、被害状況と今後の事業計画を金融機関と共有することが、事業再建に向けた第一歩になります。
熊本県の中小企業者向け特別相談窓口
熊本県は、令和8年熊本地震の影響を受けた中小企業者を対象に、金融と経営に関する特別相談窓口を設置しています。
県の制度融資や資金繰りについては商工振興金融課、経営全般については商工政策課で相談できます。
金融に関する相談
熊本県商工振興金融課:096-333-2314
経営に関する相談
熊本県商工政策課:096-333-2326
受付時間:平日・土曜日・日曜日・祝日8時30分~17時15分
取引金融機関への相談と併せて、県の制度融資や経営支援について確認したい事業者は、県の特別相談窓口も活用してください。
金融庁の被災者向け相談ダイヤル
取引金融機関との手続きで困っている場合や、どこに相談すればよいか分からない場合は、金融庁の相談ダイヤルも利用できます。
金融庁は「令和8年熊本地震金融庁相談ダイヤル」を設置し、預金、融資、保険、証券など、金融機関との取引に関する相談を受け付けています。
電話番号:0120-156811
IP電話から:03-5251-6813
受付時間:平日10時~17時
FAX:03-3506-6699
金融庁の窓口は、個別の融資を決定する場所ではありませんが、金融機関との取引で困っていることや、相談先が分からない場合の案内を受けることができます。
金融機関へ相談する際に準備しておきたいもの
被災直後は、すべての書類をそろえる必要はありません。手元にある範囲で準備し、足りないものについては窓口で相談してください。
可能であれば、本人確認書類、口座番号が分かるもの、借入金の返済予定表、被害状況の写真、修理業者の見積書、現在の収入や売り上げが分かる資料などを用意すると、相談が進みやすくなります。
事業者の場合は、今後数カ月の売り上げ見込み、給与や仕入れなどの支払い予定、復旧に必要な金額を簡単に整理しておくと、必要な資金を金融機関と検討しやすくなります。
ただし、資料がそろっていないことを理由に、相談を先延ばしにする必要はありません。通帳、印鑑、本人確認書類、罹災証明書などが手元にない場合も、まずは金融機関へ現在の状況を伝えてください。
よくある質問
通帳や印鑑を紛失していても預金を引き出せますか
本人であることが確認できれば、通帳や印鑑がなくても、柔軟に払い戻しに応じる対応が各金融機関から公表されています。
対応方法や払い戻し限度額は金融機関によって異なるため、取引店へ電話で確認してください。
罹災証明書がまだ発行されていません
罹災証明書がなくても、最初の相談は可能です。金融機関によっては、被害状況を撮影した写真や、証明書の後日提出で手続きを進められる場合があります。
自治体の発行を待つ間も、資金繰りや返済に不安がある場合は、早めに相談してください。
住宅ローンの返済が難しくなりそうです
取引金融機関に、返済額の見直し、返済期間の延長、元金返済の猶予などを相談してください。
被害状況や収入によっては、自然災害による被災者の債務整理に関するガイドラインについて案内を受けられる場合もあります。
店舗が休業し、事業融資を返済できません
売り上げが止まった理由、再開の見通し、必要な復旧資金、従業員の給与や仕入れ代金などの支払い予定を整理し、取引金融機関へ相談してください。
既存融資の返済条件変更と、新たな運転資金の両方を相談できる場合があります。
どの金融機関に相談すればよいですか
原則として、預金口座や住宅ローン、事業融資を利用している金融機関が最初の相談先です。
取引店が休業している、避難先が遠い、相談先が分からないといった場合は、同じ金融機関の最寄りの営業店、本部相談窓口、金融庁相談ダイヤルへ連絡してください。
熊本県の災害情報もあわせて確認してください
熊本県は、令和8年熊本地震に関する被害状況、避難所、生活支援、事業者支援などの情報を専用ページで公表しています。
支援制度は今後追加・変更される可能性があります。金融機関の相談窓口と併せて、熊本県や居住する市町村の公式情報を定期的にご確認ください。
まとめ|一人で抱え込まず、早めに相談してください
令和8年熊本地震によって、これまでの日常や事業環境が突然変わってしまった方も多いと思います。
住まいの修理費、当面の生活費、住宅ローン、店舗や設備の復旧費、従業員の給与、取引先への支払いなど、考えなければならないことが一度に重なり、不安を感じるのは当然のことです。
金融機関への相談は、融資を申し込むためだけのものではありません。
通帳や印鑑を失った場合の預金払い戻し、既存ローンの返済条件、生活や事業を立て直すために利用できる制度など、現在の状況を整理するためにも相談窓口を利用できます。
被害額や今後の収入が確定していなくても構いません。まずは分かっている範囲で、取引金融機関や公的相談窓口へ状況を伝えてください。
被災された皆さまが一日も早く安心できる生活を取り戻し、地域の事業者の皆さまが再建に向けて歩みを進められることを、心より願っています。
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留意事項
本記事は、官公庁および各金融機関の公式発表を基に作成しています。相談窓口の受付時間、電話番号、支援内容、必要書類、店舗の営業状況などは変更される場合があるため、利用前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。融資、返済猶予、返済条件の変更などは、被害状況や収入、借入状況などにより個別に判断され、必ず利用できるものではありません。通帳、印鑑、本人確認書類、罹災証明書などが手元にない場合でも、まずは取引金融機関へご相談ください。
本記事は特定の金融商品、融資制度または金融機関の利用を推奨するものではなく、個別の金融・法律・税務上の助言を行うものではありません。必要に応じて、金融機関、自治体、弁護士、税理士、中小企業診断士などの専門家へご相談ください。